もうすぐ全員が還暦・スチャダラパー、目標はラップ界の“夢グループ”!?「大阪のみんなに寄り添いたい、愛されたい!」
ANI、Bose、SHINCOの3人からなるラップグループ。1990年にデビューし、1994年に小沢健二と共作した「今夜はブギー・バック」が話題となる。以来、なんやかんやあって、現在に至る。
・・・というのがスチャダラパーの公式プロフィール。これまでオリジナルアルバムは14枚リリース、コラボも多数。そして近年は数多のフェスにひっぱりだこだ。
ここにきて俄然、盛り上がる六十路らへん、のお三方(ANIは来年還暦!)が来阪。聞けば、5月16日に「なんばHatch」でワンマンライブが控えているとのこと。その名も「ワンマンヤン」!?(取材・文/中村悠介、写真/竹田俊吾)
■「自分らだけで許してもらえるんですか?って」 (Bose)──2026年はデビュー36年となりました。
ANI:40周年が見えてきた?
Bose:長くやってると毎年なにかはあるよね。2025年は『5th WHEEL』(1995年発表のアルバム『5th WHEEL 2 the COACH』)の30周年ライブだったり。だから周年のイベントはもういいや!ってなっちゃう可能性も?
ANI:いやいや、今は40周年への仕込みの期間だから。山と谷で言うと“谷”の時期。
──5月16日に大阪でワンマンライブが決定しています。「ワンマンヤン」、これは関西をちょっとイジられてます・・・ね?
Bose:いやいや、イジってないから(笑)。特にアルバムのリリースツアーとかでもないしね。SHINCOが付けた。
SHINCO:ワンマンヤ~ン?
ANI: ワンマンヤン!
Bose:言い方(笑)
──フェスでは関西にも来られてますが、今回はワンマンという。
Bose:そうだね。フェスで年中いろんなところに行かせてもらってるけど、ワンマンはそれとはちょっと違うからね。自分らだけで2時間も? やってもいいんですか? 許してもらえるんですか?ってね。
ANI:そうだね。
Bose:いつもフェスでは、いろんな人が出る中で、足りない要素を埋めているだけ。そんな気分が良いんだけど。
──出演時間がだいたい40分くらいの体に?
Bose:そうだよ。例えば、寄席ってさ、いろんな人が出て、それぞれ役割みたいなものがあるでしょ? フェスに出る時もなんとなくそんな感覚があって。でもワンマンは、「えっ!全部、自分たち?」みたいな。だから、久しぶりのワンマンだと、ダラダラして2時間半とかやっちゃったりね。観る方としては、1時間半くらいでいいな、と思うこともあるけどね。
ANI:ついサービス精神が。貧乏性って言うか。
Bose:やっぱり♪パーッパラ~(人気曲『GET UP AND DANCE』)も歌っといたほうがいい? あの曲も聴きたいかな? みたいな感じでどんどん増えちゃう。
SHINCO:まあ、そうね。
Bose:そもそもワンマンのライブでこれを絶対に見せたい!ってのはあんまりないじゃん? 喜んでくれたらそれで良いし、どうしてもこれを見てくれ!ってのはないわけで。
ANI:じゃあ、ステージにルーレットを置いて、歌う曲を決めるとか?『(今夜は)ブギー・バック』もオリジナルでやるか、リミックスでやるか、とか。
Bose:ANIが小沢(健二)くん役をやることになって、あー今日はハズレだー!って(笑)。
ANI:まさかの、誰も(小沢健二のパートを)歌わない!とか。
SHINCO:『B-BOYイズム』(RHYMSTERの人気曲)とかも(ルーレットの選曲に)入れたり?
Bose:『人間発電所』(BUDDHA BRANDの人気曲)も。
SHINCO:人の曲を(笑)。
Bose:カラオケみたいに。途中うろ覚えだったりして。
ANI:次の予約入りました、みたいな。
──「ワンマンヤン」では大阪仕様のセットリストを?
Bose:どうしようね? みんなが好きな曲を考えると意外な選曲とかは・・・。期待を裏切りたいわけでもないから。裏切ってスベる、みたいなことも嫌だしね。
ANI:もう、そんなにトガってもないからね。大阪のみんなに寄り添いたい! 愛されたい!
Bose:せっかくなのでライブのグッズもね、可愛いのをいっぱい作るつもり。 可愛くて嫌な気持ちになる人いないでしょ?ぷくぷくシール作ったり。大阪限定で“中目黒”って書いたTシャツを作ろうか?って話にもなったんだけど。
ANI:大阪の人はなにかと中目黒好きでしょ?みたいな。
Bose:ヒドいなぁ(笑)。まぁ、大阪の芸人さんとかが中目黒の話をよくするような印象があるからね。
SHINCO:ある(笑)
Bose:もし作ったとしても、大阪の人はきっと笑ってくれるんだろうけどね。
■「小沢くんと『ブギー・バック』やる時に気付いたんだけど…」(ANI)──では長年続けてこられたわけですが、ずばりこれからの課題は?
ANI:課題!?
──例えば、歌詞を間違えない?とか。そういえば過去には大阪のライブでANIさんが『(今夜は)ブギー・バック』の歌詞を忘れてしまったこともありましたよね。
Bose:これまで何回歌ってきてんだ?って(笑)。いまだにANIは『サマージャム’95』でもフガフガ言ってる時あるからね。だから間違えないでやること。でもヒドいよね(笑)。普通、それって大前提なわけで。
ANI:確かに(笑)
Bose:それに、昔みたいにステージでワッショイワッショイ動けるわけじゃないじゃん? だから、なるべく大きく動いてるように見せるのがうまくなってきてる。
SHINCO:昔の比べて、声のキーは低くなってるのかな?
Bose:なってるなってる。低くなってる。そりゃ、もう昔、おじいさんだと思ってた人の年齢くらいになってるから。勝新(太郎)の40歳とかすごい貫禄だもんな。バブルスターのCMの人たち(梅宮辰夫、松方弘樹らが出演)の歳は超えてるのもびっくりするし。
ANI:そういえばさ、前に小沢くんと『ブギー・バック』やる時にふと気付いたんだけど、小沢くんはずっと若いままなのに、俺たちだけがどんどんオッサンになってる!って。小沢くんは真空パックされてる!って。
SHINCO:永遠の25歳だ。
Bose:タイムリープものだ(笑)。
ANI:こっちはもう味が出まくっちゃってさ。だから、もうラップの歌い方を変えるとか? ベテランの歌手がよくやるような。
──ライブバージョンで歌い方に癖を付ける?
Bose:ちょっとモタってるみたいな感じでね。でも、ウータン・クランは今はもっさりとやってるわけでしょ。それがいいみたいなところもあるよね。あと、往年のアーティストがビルボードライブみたいなところでゴージャスにやる。そういう世界もあるよね。でも、あんな風にはなれないかな。
SHINCO:そうね。
Bose:考えてみればさ、(スチャダラパーのライブは)ずっとプロがいない感じで。言うても学園祭レベルから、ちょっと上がってるくらい。それでやり続けられてるのがスゴいよね。
──今後の行く末は?『ビート道 feat.ロボ宙』など新曲もリリースされていますが、懐メロを目指す? 夢グループのような。
Bose:あー、あそこはまだ演歌だよね。
ANI:そろそろJ-POPが入ってもいい?
Bose:(米ヒップホップレーベルの)デフジャムのワールドツアー(2026年開催。ドクター・ドレやエミネムらが登場)はまさに夢グループ。
SHINCO:NHKでもあるよね、『うたコン』が。
──ラップで『うたコン』に出演される方はまだいないですよね。
SHINCO:そろそろケツメイシあたりは入りそう。
ANI:湘南乃風とか? 三木道三か?
Bose:ヤング懐メロだね。そうなると目標は夢グループ、になるのか? その時は業務提携もしっかり視野に入れて。
ANI:グッズをいろいろ作ってね。ハニカム構造の座布団とか。
Bose:健康寄りの。ANIの孫の手とかね。
ANI:どこかのラップ好きな社長が、みんなで集まってやろうよ!って呼びかけて、どこかのアリーナを借りてやりたい。会場の外ではサイファーが始まるみたいな(笑)
──そういえば、ANIさんは来年還暦を迎えられます。その周年も控えているのでは?
ANI:いやー、もうこの歳になると毎年、誰かの還暦があるから。
Bose:俺はもう歳とらないことに決めた!ってことにすれば?
SHINCO:永遠の59歳だ(笑)
Bose:(笑)59って書いたTシャツ作って。
ANI:ロックでもなく?
Bose:ロックはもう古い、次はゴックだ、って!?(笑)なんだそりゃ。
SHINCO:ともかく、楽しいライブにするのでワンマンヤンに是非お越しください!
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『スチャダラパーワンマンヤン』は5月16日、「なんばHatch」で18時開演。料金は前売7300円(全席指定/ドリンク代金別途要)。
(Lmaga.jp)
