専大松戸が初甲子園 エースが打で貢献

 「高校野球千葉大会・決勝、専大松戸7-3習志野」(26日、QVC)

 千葉大会では専大松戸が春夏通じて初の甲子園出場を決めた。3点を追う七回に打者11人の猛攻で7点を挙げて逆転勝利。これまで全国の人口40万人以上の都市で甲子園出場校が出てなかったのは、千葉県松戸市、東京都八王子市、神奈川県横須賀市の3市だけだったが、ついに松戸市から悲願の甲子園出場校が誕生した。

 亡き母、涙を飲んできた先輩、そして松戸市民の思いを乗せた。専大松戸の勝利を決めたのは、プロ注目の148キロ右腕で4番の原嵩(しゅう)投手(3年)だ。

 0-3で迎えた七回。3点を返して同点に追いつき、なおも2死満塁。ここで先発しながら四回途中で降板した原は、持丸修一監督(67)から「投手がダメだったから4番の仕事をしてこい」と打席に送り出された。放った打球は中堅手の手前でバウンドし、頭上を越えた。そして打球が転々とする間に、3人の走者に続き原も生還。決勝の勝ち越し満塁ランニング本塁打だ。

 天国の母のためにも負けられなかった。背番号1を背負った昨夏、大会直前の7月3日に母・昭子さん(享年50歳)が他界。そのショックで原は調子を崩し決勝で敗退。「母は甲子園に行くまでは生きてるからと言っていたんですが、死んでしまった。それでも約束は守りたかったので、今年できて本当によかった」と頬を緩めた。

 40万都市の中で“甲子園不出場都市”の一つだった松戸市にとっても悲願だった甲子園。自身にとっても4校目の甲子園出場となった持丸監督は「やっと夢が叶いました」と応援団にあいさつし、笑った。次は夢舞台で、「松戸」の名を全国に知らしめる。

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