履正社・八田の「夏」や!V2ラン

 「高校野球・大阪大会2回戦、履正社13-3交野」(15日、南港中央)

 大阪は今春センバツ準優勝の履正社が八田夏捕手(3年)の2ランなど猛打を振るい、五回コールドで3回戦に進んだ。

 高校野球の主役にふさわしい名前を背負って、チームを勝利に導いた。4年ぶりの夏の甲子園を目指す履正社は三回、3点差を追い付いてなお2死三塁。打席には「4番になりたい」と願ってやまない7番・八田夏だ。

 内角高めの直球を捉えた打球は、あっという間に左翼スタンドへ。「完璧でした」という勝ち越し2ランだ。これで勢い付いた打線は大量得点を重ね、五回コールドと交野を圧倒した。

 「夏は汗かくから秋が好き」とトボけ、「でも(名前の)『夏』って、女の子に呼ばれるのはうれしい」と笑う癒やし系。学校でも「女子の一番人気です」とは某選手の証言だ。

 小学校から捕手。グラウンドで鍛えたノドで、部室では美声を披露してチームの雰囲気を盛り上げる。

 もちろん、グラウンドの存在感があるからこその主役だ。守っては溝田、永谷の2年生投手を全身で引っ張る。打っても直前の練習試合6試合で5本塁打。前夜は練習終了後、はやる気持ちを抑えられずバッティングセンターで最後の仕上げを行い「打てる気がしてました」と笑顔を見せた。

 第1打席の送りバント以外、すべての打席で打点を挙げた。「ちょっとは打順が上がるかなあ」。八田が元気なら、4年ぶりの夏、そして準Vに終わったセンバツのリベンジへの道は開ける。

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