ケイバ熱盛ブログ「1枠1番の千直V。永島まなみJの好騎乗」(10月20日)
栗東・井上です。いいレースを見せてもらった。馬券の当たったハズレた、とは別にそう感じることがあります。先週日曜の新潟7R。千直を1枠1番で勝ったセルレアです。阪神競馬場でテレビ観戦したワタクシも思わず声が出ました。「粘れ!」、「勝っちゃえ!」と。馬券も買っていないのに、です。
なにがスゴイって、1枠1番ですから。千直は馬場のいい外枠が有利とされ、馬券も外枠の馬が売れる。2桁着順の続く馬ですら18番というだけで人気を集めることも多々。千直のゲートは外ラチに寄せられるため、例えば13頭立てなら、1番でも18頭立ての6番の位置からスタートできるわけです。フルゲートの18頭立てだと、1番は馬場の悪い内ラチ沿いにゲートイン。最内から外側へリードするには距離ロスも大きい。大半のジョッキーは1枠1番を引くと“あちゃー”、“終わった…”と思うらしい。圧倒的に不利。絶望的な枠と言っていいでしょう。
千直を調べると1枠1番の勝利は17年5月13日のはやぶさ賞(ウランゲル)以来、5年5カ月ぶり。ただし、このレースは16頭立て。18頭立てだと16年8月13日の未勝利戦(オレンジガール)以来で5例目です。
15番人気の勝利は永島まなみJのファインプレーでしょう。1枠1番で勝つなんて、びっくりした。馬券も持ってないのに応援したわ~。「私もびっくりしました。レース前の取材で“内枠を引いても外にこだわらない”と答えたのですが、うわー1枠1番か…って。でも、返し馬で内側を確かめたら、そんなに馬場が悪くなかったんです。2着(21年10月24日の新潟9R)だった時に外ラチ沿いを走らせたら集中して走っていたので、今回も内ラチ沿いを。すごくいい走りをしてくれました」と笑顔で勝因を語ってくれました。
最内にセルレアが1頭。あとの17頭は大外を選んだので、Aコースの幅25メートル分離れていたことになります。各馬の動きは確認できたのでしょうか。「チラ、チラと見ていましたよ。でも、どの騎手が追ってるとかは…。外から伸びてくる馬がいるのは分かりました。ゴールの瞬間は勝ったかどうか分からなかったです」。パトロール映像を確認してもらえば分かるが、内ラチ沿いと外ラチ沿いは結構遠い。着差は頭差-。目視で勝ったと分からないのもうなずける。
手応えがいい馬、悪い馬、追いだしているのか、我慢しているのか。集団にいれば、把握できるが、1頭だけ離れていれば、仕掛けのタイミングも難しかったことだろう。残り400メートルからステッキを入れて、結果は逃げ切り。コースロスなく、1000メートルをキッチリと走り切ったレースだった。「ロスなく、まっすぐ走らせた方がいいですからね。先生が乗り方を任せて下さったし、何度も乗せていただいたので、できたレースかなと思います。でも、あとで見返すと、仕掛けが早かったように思いました」。勝っても反省する姿こそ、彼女が関係者から信頼を得ている一因でしょう。
今年のJRA10勝目を挙げ、自身初となる2桁勝利に到達。「楽しみな馬が多い」と意気込む今週も新潟に参戦し、土日で10鞍に騎乗します。「逃げたらしぶとい」と期待する土曜7Rウインバグース、「うまくゲートを出したいけど、ヌルッと出るんです。うなぎみたいに」と笑う日曜6Rウナギノボリ。そして、「今までカイバを食べなかった馬が食べるようになったんです。前走の馬体増は成長分。うまく折り合って」と力を込める日曜9Rジャマンと、複数勝利も十分に狙えそうです。
まなみJの勝利時の平均人気が7・1番人気と穴馬券メーカーなのもお忘れなく…。今週も“高配娘”に注目です。



