【ボート】見応えがあった多摩川でのSG・グラチャン

 「ボート記者コラム・仕事 賭け事 独り言」

 昨年からボートレース担当としてレース場で取材と予想を記事にしている。今年から、主な職場が多摩川に変わった。6月24日に、優勝戦が行われたSG・第29回グランドチャンピオンは“新米”記者にとって、大いに刺激的だった。

 SG取材そのものが初めてで、普段との規模の違いに驚かされた。一流選手たちがしのぎを削り合い、どのレースも見応え十分。スタンドや投票券売り場を埋め尽くしたファンの多さも初めて目にするものだった。取材記者も通常の4、5倍はいただろうか。記者席もSGのために大きな部屋が用意されていた。

 年間9回行われるSG競走は、ボクシングでいえば世界戦のような位置付けになるのだろう。多摩川でのSG開催は、2009年の「第44回総理大臣杯競走」(現クラシック)以来10年ぶり。「グラチャン」が行われたのは1996年の第6回以来2回目だという。優勝戦は、予選トップ通過の柳沢一(愛知)がイン逃げを決めてSG初制覇を達成。水神祭で幕を閉じた開催は大成功だった。

 それを証明するのが「グラチャン」の総売り上げだ。主催者目標の105億円に対し、106億5624万500円を売り上げたのだ。準優10Rでは主役の一人だった白井英治(山口)が1号艇で、エンジンのパワーを見せつけていた新田雄史(三重)が3号艇でともにフライングを切る波乱があったが、それをはねのけての大台到達だった。

 ただ一つ、残念だったのがスタンド正面に設置されているオッズの電光掲示板が故障中で、修理が間に合わなかったこと。巨大な黒いカベは、異様な存在感だけを放っていた。多摩川では来年8月にプレミアムG1・第34回レディースチャンピオンが開催されることが発表されている。「グラチャン」に負けない大盛況を期待している。もちろん、それまでにはオッズ板も復活しているはずだ。(関東ボート担当・津舟哲也)

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