【競輪】2017年、成田和也に期待すること

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 成田和也(37)=福島・88期・S1=はここ数年、度重なる落車で、鎖骨骨折や恥骨骨折のケガに悩まされた。体のダメージ以上に心の痛みを気にしていたところ、11月の防府G3の準決で、またもや落車して左肋骨(ろっこつ)を骨折。成田ファンのわたしは、この世に神も仏もいないのか?言葉にならず絶句していた。

 しかし、満身創痍(そうい)の体ながらも、25日初日の取手F1で約1カ月半ぶりに復帰してくれた。今年を締めくくるKEIRINグランプリ2016の取材前に、成田と会えたことがとてもうれしかった。

 いつどこで取材しても、変わらない態度で対応してくれるのだが、あえてひとつ注文してみた。「井上茂徳さんを目指しているのならば、鬼の心を持って欲しい」。成田は「もう若くないですよ」と返してきた。

 しかし、成田の人望と周囲に与える影響力は大きい。最後まであきらめずに戦う姿勢。先行選手を育て上げるマーク屋の看板を背負って走ってきた。言葉以上に感動を与える成田だけに、大きな目標を口にしたり、ああだのこうだと能書きを述べることはない。不言実行の男だからこそ、ファンを虜(とりこ)にするのだ。

 来年のことを言うと鬼が笑うと言うが、2017年はG1レースでスーパールーキーの新山響平(23)=青森・107期・S2=と連係して、ぜひともワンツーを決めて欲しい。(関東競輪担当・吉野みどり)

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