【ボート】宮島 徳増秀樹が宮島連続V「あと20年はこのペースで走る」宣言にファン喝采
「エフ・ディミニッシュバトルシリーズ」(15日、宮島)
12Rで優勝戦が争われた。初日のドリームから準優まで5連勝の徳増秀樹(50)=静岡・75期・A1=が優勝戦の1号艇で、圧倒的人気を集め、インからコンマ05のトップSで圧勝した。後続は接戦となり、2着に岩永雅人、3着には秋山広一が続いた。
今年2月に続いて宮島連続Vとなった徳増は、ゴール後にスタンドのファンへ敬礼。レスキューボートに乗り換えた水上パレードでは、スタンドのファンも無言で敬礼する神聖な雰囲気。その後は、「ヒデキ~」の大歓声が飛び交った。
その後、ステージで行われた表彰式には、大勢のファンが詰めかけて大声援。徳増は「グラチャンの時には一人もいなかったので、うれしいです」といつものキリリとした表情を崩し笑顔を見せた。
予選2日制の今節は、低調機を引いてしまい前検日は休む間もなく本体を点検。「上から下まで点検して、悪いところがみつかったので直した」と時間いっぱい作業してヘトヘト。ペラ調整は初日に持ち越しとなった。「初日はペラを合わせられていないし、エンジンが直っているのかも怪しかった。何とかなりそうと思ったのはドリームを勝ってから」と1走目の2着後は持ち前のS力とターン力でピンラッシュ。「予選トップは狙っていた」と予選1位、準優勝戦1着、優勝戦の逃げで王道Vへ突き進んだ。
今年は前走の徳山に続く優勝でV5となったが、「ここ2節は本当にひどくて、平和島(G2)では間に合わなかったが、徳山と宮島ではエンジンを直せた。グレードレースでも勝ちたい」と今年後半戦を見据えた。
一般戦では別格の存在だが、やはりSGへの思いは強い。「今はSGの出場権を持っていない。手っ取り早いのはクラシック。その前に年末のグランプリシリーズに出られたらと思って一走一走に臨んでいる」と濃い日々を送る毎日。デビューから25年8カ月目にしてSG・グランドチャンピオンを制したのは2020年6月の宮島。当時はコロナ禍で無観客、セレモニーも関係者のみの厳戒態勢。それを知るファンから大声援で祝福され、ファン一人一人を見つめる徳増は、“ヒデキ感激”の表情だった。
締めのセリフは、「あと20年このペースで走るので、声援をヨロシクお願いします」と最敬礼。15年目でG1初優勝、25年目でSG初制覇と年々進化を遂げる徳増。今から20年後の未来も、濃い顔とアツイレースで魅了していることだろう。



