【ボート】宮島周年優勝戦は強風のため幻に… G1最終日の中止打ち切りは30年ぶり

 優勝戦1号艇だった中野次郎(左)と4号艇の山口剛(右)
 宮島周年最終日は11R、12R優勝戦は荒天のため中止打ち切りに
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 「宮島チャンピオンカップ・G1」(8日、宮島)

 宮島ボートで開催されていた新年度1節目のG1は悪天候(強風)のため11、12Rが中止打ち切り。優勝戦は行われず、優勝者なしというまさかの幕切れとなった。

 最終日の8日は朝から強風が吹き荒れ、5Rから安定板を装着。8R以降は展示1周、本番2周に短縮され、天候が収まるのを待ちながら10Rまでレースを実施。しかし、11Rの展示航走後に水面状況が悪化したため、公正なレースを実施できないと判断され、16時26分に中止打ち切りが決定された。

 優勝戦1号艇で10年ぶりのG1優勝を目指した中野次郎(43)=東京・86期・A1=は「この水面では仕方ないですね。足は仕上がっていて、特訓でも伸び返していました。今節はエンジンが連れて行ってくれて、速いSも行けた。今までしたことのない経験をさせてもらった。今年、この後も頑張ります」と気持ちを切り変えていた。

 選手班長を務め、優勝戦4号艇で地元周年初Vを狙っていた山口剛(42)=広島・91期・A1=は「4月のこの時季、風で水面が悪くなることは多いけど、途中までやって優勝戦が中止になるのは初めて。一時はできるかな?と思ったけど、これだけ水面が悪くなると公正なレースができない。中止は施行者の大英断だと思う。ただ、来てくださったお客さんには申し訳ない。優勝戦メンバーは全員が住之江(周年)を走るので、住之江で頑張らせてください」と選手を代表してコメント。1号艇だった中野が取材に対応していると「せっかくだから、こう。幻の優勝戦!」と中野の手を上げ、シリーズをリードし続けた中野をたたえ、山口の粋な配慮に中野も笑顔で応えた。

 宮島の優勝戦での対決は見られなかったが、優出した全選手が12日から開催される住之江のG1に出場。熱い思いを胸に新たな舞台に挑む。

 なお、G1レースの最終日に途中で中止打ち切りとなり、優勝戦が行われなかったのは1995年7月徳山周年以来。

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