栗東に3年連続女性ジョッキー誕生 河原田菜々騎手は技術と情熱を武器に「周りに慕われるジョッキーに」

 デビュー日に騎乗予定のファイブレイナと河原田菜々騎手(撮影・石湯恒介)
 調教に騎乗する河原田菜々騎手(撮影・石湯恒介)
2枚

 今週から東西でJRA新人騎手6人がデビュー。栗東では一昨年の古川奈穂、永島まなみ、昨年の今村聖奈に続き、3年連続で女性ジョッキーが誕生する。河原田菜々騎手(18)=栗東・渡辺=だ。「初めてのレースで緊張もあると思います。でも、自分のできる騎乗を精いっぱいして、勝てるようにしたいですね。実習のときよりもだいぶ、実感してきました」。デビューは目前。慌ただしくも、充実の日々を過ごしている。

 現在、7時開門の栗東トレセン。毎朝4時30分頃に起床し、5時には厩舎に顔を出す。自厩舎、他厩舎の馬に調教をつけるのはもちろん、カイバづくりや掃除などの厩舎作業も大事な仕事だ。合間を縫って厩舎内にある木馬に乗って騎乗フォームのバランスを確認するなど、スキルアップにも余念がない。

 親族に競馬関係者のいない家庭で育ったが、この世界に強く惹かれた。幼い頃から動物が好きで、気になったのが近所にあった乗馬クラブ。「乗馬ってお金がかかります。うちは一般家庭だったんですが、それでも両親がすごく応援してくれました」。娘の熱意に押されて、小4の夏に念願かなって入会。実際に馬と触れ合う中で、情熱は増していった。

 「もっとうまくなりたかったので、小6の時に1年間だけ、自馬(プライベートホース)を持ったんです。すごくお金がかかったはずですが、『(将来の)大学費用を、今ここに使ってほしい』って私が言ったんです(笑)」。馬術競技でも活躍していたという“ペピータ”とコンビを組むと、さらに腕は上達。中学生になってからはより本格的に練習をするため、家族で栗東へと引っ越してきた。

 目指す騎手の理想像は武豊。「ユタカさんにみたいにきれいに乗りたい。人柄も含めですね。渡辺先生もそうですが、周りの人に慕われるようなジョッキーになりたいです。騎乗面では“やっぱり女の子だな”と思われないようにしたいです」。デビュー前から、藤田菜七子を始め古川奈穂、永島まなみら先輩女性騎手の活躍を当たり前のように目にしてきた新世代。「去年は今村聖奈さんが重賞を取りましたよね。すごく刺激になります。私も頑張りたいですね」。競馬学校時代から優れた技術に定評がある河原田菜々騎手に注目だ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス