【根岸S】レモンポップ快勝 断然1番人気に応えた!田中博師も待望の重賞初V

 好位から力強く抜け出したレモンポップ(右)
 戸崎圭(中央)と握手しながらガッツポーズする田中博師(右)。左は田端助手
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 「根岸S・G3」(29日、東京)

 得意舞台で念願をかなえた。1番人気のレモンポップが、好位から鮮やかに抜け出して重賞初制覇を飾った。管理する田中博師は、開業6年目で初タイトル。2着は2番人気のギルデッドミラーで、3着は4番人気のバトルクライが入った。連覇を狙った3番人気のテイエムサウスダンは14着。JRA通算4400勝にリーチをかけていた武豊騎乗の5番人気ヘリオスは15着に敗れた。

 この条件なら譲らない。過去4戦4勝と無類の強さを誇る東京ダート7F戦。単勝1・6倍と断然の1番人気に推されたレモンポップが、その支持にふさわしい勝ちっぷりで、重賞初タイトルを手にした。

 発馬の一歩目こそ、「スッと出ず。いつもと違った」とスタンドの田中博師は感じたというが、そこは全10戦中8戦でコンビを組む戸崎圭の手綱。落ち着いて位置を上げ、5番手で流れに乗った。直線半ば、抑え切れない勢いで先頭へ。ゴール前は前走の武蔵野Sと同様、外からギルデッドミラーが襲い掛かってきたが、同じ過ちは繰り返さない。1Fの距離短縮も味方に、半馬身差でしのいだ。

 相棒と厩舎に重賞初Vを届けた鞍上は「ホッとしています」と安どの笑み。「すごく乗りやすい馬で、どういうレースにも対応できると思っていました。直線の手応えは十分。パワー、スピード、レースセンスどれも申し分なしです」と褒めちぎる。

 開業6年目で待望のタイトルを手にした田中博師は「開業してすぐから手掛けてきた馬で勝ててうれしい。スタッフとビジョンの共有ができ、いい馬づくりができてきているなと感じるタイミングだったので」と万感の思いをかみしめた。

 これでフェブラリーS(2月19日・東京)への優先出走権を手にしたものの、師は「まだ前がかりの重心なのでバランスが整ってくれば、さらに良くなる。明け5歳ですが、まだ変わりそう。馬の状態を慎重に見極め、オーナーと相談して判断したい」と体調を最優先にする考えだ。強豪相手に手にした貴重な勝利は、間違いなく未来への大きな糧となる。今後は堂々とダート路線の王道を歩んでいく。

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