【ホープフルS】14番人気ドゥラエレーデ“冠喜”ムルザバエフ&池添学師はそろってG1初勝利

 接戦をモノにしたドゥラエレーデ(手前)=撮影・三好信也
 笑顔でガッツポーズを見せるムルザバエフ
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 「ホープフルS・G1」(28日、中山)

 今年最後のJRA・G1を制したのは、14番人気の超伏兵ドゥラエレーデ。道中2番手から逃げ馬との接戦を鼻差で制し、見事に頂点をつかんだ。鞍上ムルザバエフにとってもうれしいJRA・G1初タイトル。2着は7番人気トップナイフ、3着には6番人気キングズレインが入り、3連単は246万6010円の大波乱。1番人気のミッキーカプチーノは5着に終わった。

 今年最後のG1は3連単240万円超。立役者を演じたのは14番人気のドゥラエレーデと、日本でのG1初制覇となったムルザバエフだった。

 戦法に迷いはなかった。「逃げ馬を前に2、3番手。行く馬がいなければ逃げようか」。内のトップナイフが行ったのを見て、すぐ2番手に収まった。直線を向いても余裕の手応え。「坂を上がってからも力強さが残っていたので、最後まで追いました」。写真判定を鼻差で制し、「何と表現していいのか…。うれしいけど、あと1、2時間欲しい。自分が勝ったなんて、まだ信じられない」と実感が追いつかないほどの興奮に酔いしれた。

 カザフスタン生まれの30歳。ドイツを主戦場に活躍し、今年はサンマルコで独ダービーを勝つなど、4年連続で独リーディングを確定。ジャパンC(テュネス=9着)で初来日した。その後に短期免許を取得し、17日からキャリアをスタートさせたばかり。「ルメール騎手に“僕はG1を勝つまで3年かかったけど、君は2週間で勝ったね”って言われました」。これで今年の免許期間はいったん終了し、年明けに再取得して3月まで騎乗する予定だという。

 鞍上にとっては芝での初勝利がビッグタイトル。それはドゥラエレーデも同じだ。札幌ダート千七しか勝ち鞍がなかったが、強力なライバルを封じて頂点に立った。これが初めてのG1勝ちとなった池添学師は「人気も薄かったし、信じられないです。2着だと思ってよく頑張ったなという気持ちでしたが、スローを見てから“エッ!”って。夢のようです。ジョッキーとがむしゃらに喜びました」と満面の笑みだ。

 今後については未定だが、ムルザバエフは「来年はもっと力強くなると思う。距離が延びても可能性がある馬」とさらなる活躍を期待する。ダービーで騎乗依頼があったら?の問いには「そうなったら、うれしいですね」と再来日を示唆。再びコンビで、府中に立つ日も夢ではなさそうだ。

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