【ボート】白井英治がグランプリ初制覇 師匠から続く悲願の優勝に笑顔 師匠は涙で愛弟子を祝福

 グランプリ優勝戦を制した白井英治は表彰式で写真に納まる(撮影・北村雅宏)
 師匠の今村豊氏(左)に右腕を掲げられて祝福される白井英治(撮影・北村雅宏)
 12Rの1周2Mを先頭で旋回する白井英治
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 「グランプリ・SG」(18日、大村)

 デビュー25年で、ようやくつかみ取った栄冠だった-。今年のボートレース界の頂点を決めるグランプリ優勝戦は、1号艇の白井英治(46)=山口・80期・A1=がインから逃げて勝利。優勝賞金1億円を獲得して、念願の黄金のヘルメットを戴冠した。2着は6号艇の馬場貴也、3着は4号艇の磯部誠。 白井のこん身の逃走劇だった。Sはインからコンマ09と2番手だったが、遅れることはなく外をシャットアウト。念願だった“黄金のヘルメット”を、ようやくかぶることができた。「優勝は感慨深いですね。今までにない興奮感があります」と振り返りつつ、デビュー25年で初の美酒に酔いしれていた。

 グランプリの優出は5回目。そのなかでも、一番印象に残っているのは2014年の第29回大会(平和島)だ。トライアル2ndをオール1着で勝ち上がり優勝戦は1号艇。圧倒的な人気を背負って臨んだが、結果は3着と非常に悔しい思いをした。「あのときは若かったし、心技体が何もそろってなかった」。今回は2回目の優勝戦1号艇。再びつかみ取ったチャンスを、しっかりとモノにした。「この舞台しか考えていなかったし、最高の状態で来れたと思う。体もしっかり作ってきました」。

 引退したレジェンドレーサーの師匠・今村豊氏は、ついにつかみ取ることができなかったグランプリのタイトル。それだけに喜びもひとしおだ。「初めて師匠に恩返しができたと思います。来年も必ずこの舞台に立てるように、目標を持って走りたい」と、2023年の力強い走りを約束した。

 そして、その師匠が表彰式の最後にサプライズ登場。白井の手で黄金のヘルメットをかぶせてもらった師匠は、目に涙を浮かべ「英治は最高の弟子です。日本一の弟子です。まだまだ2回、3回とグランプリを取ってくれると信じています」と、これからの活躍にエールを送った。

 また、11Rで行われたシリーズ優勝戦は、3号艇の宮地元輝(36)=佐賀・100期・A1=がまくり差しでSG初優出、初Vを達成した。

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