【POG】6月5日デビューへ!メイクザビートはスタート速く新馬向き(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 次週は3歳マイル王決定戦・NHKマイルC(5月8日・東京、芝1600m)が行われる。今のところ出走を予定している賞金上位馬は17頭で、残りの1枠は1勝馬(収得賞金400万円)が3分の1の抽選で出走ができることになりそうだ。

 ここではその3頭の1週前の様子を取り上げたい。

 まずは2月に阪神未勝利戦(芝1600m)を勝ったあと、重賞のスプリングS、アーリントンCと続けて5着のディオ(牡、辻野)から。前走後に師は「出走枠があれば、G1に挑戦をしたい」と話しており、ポテンシャルの高さを感じている一頭だ。前走については「加速をしたところで窮屈になり、引っ張るロスがありました」と敗因を分析。「心肺機能が高く、レース後はすぐにケロッとしていました。馬込みにひるむところがなく、多頭数の競馬では大きな武器になると思います。新馬戦以来の東京ですが、使いながら徐々に成長をしてきていますし、左回りも問題はないと思います」と一発を狙っていた。

 デルマグレムリン(牡、五十嵐)は昨年12月の阪神未勝利戦(芝1600m)で後方から鋭い脚で追い込みディオを鼻差かわしてV。昇級後は5、3、6、7着だが、4走前のシンザン記念5着、前走のニュージーランドT7着と重賞でも善戦を続けている。五十嵐助手は「前走は鞍上(M・デムーロ)が色気を持ち過ぎましたね。我慢をして末脚勝負に徹した方がいい脚を使えると思います。使いながら良くなるタイプで状態は上向いていますし、5走前のような競馬ができれば」と期待を寄せた。先週のフローラSをテン乗りで結果を出した田辺Jが、G1でもテン乗り馬を頂点へ導く。

 ダート1400mで3、1着のセイクリッド(牝、大根田)は芝初挑戦がG1になりそうだ。師は「芝を使いたい考えは持っていました。初戦、2戦目ともに末脚は際立っていましたからね。まだ気難しい面はありますが、前走はスタートが上達していましたし、徐々に成長は感じます。G1で相手はそろっていますが、自分のリズムで運んで直線で差を詰めて来られれば」とチャレンジャー精神で挑む構えだ。

 今回の注目2歳馬はメイクザビート(牡、西園正、父マインドユアビスケッツ、母カジノブギ)。ゲート試験に合格をして現在は放牧に出ているが、6月5日の中京新馬戦(芝1400m)を予定している。師は「やや頭の高い走りではあるが、前進気勢があり、新馬向きのタイプだと思う。スタートも速そうだし、楽しみ」と期待を寄せた。半兄ジャスティンカフェに続いて兄弟での新馬勝ちを狙う。(馬三郎栗東支局・塩手)

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