【秋華賞】渡辺師G1初制覇へ エイシンヒテンで2年前の忘れ物取り戻す

 「秋華賞・G1」(17日、阪神)

 2年前の忘れ物を取りにいく。渡辺薫彦調教師(46)=栗東=が、エイシンヒテンでG1初タイトルを見据える。19年秋華賞ではシゲルピンクダイヤが10番人気3着と大健闘。今回も管理馬の人気はなさそうだが、マイペース逃げで虎視たんたんと一発を狙っている。

 開業6年目の渡辺師が、ローズS2着のエイシンヒテンでG1初制覇に挑む。19年の秋華賞ではシゲルピンクダイヤを送り出し、10番人気ながら3着に入り、波乱を演出した。今回も下馬評では伏兵扱いながら、一発の可能性を秘めている。

 指揮官は「使いつつ良くなるタイプらしく、毛ヅヤも良くなっています」と目下の出来に太鼓判。モタれる面を解消するため、調教時からリングハミに戻した。「口向きだけの問題ではないけど、効果はあると思う」と課題克服も強調する。

 今回出走する16頭中、キャリア最多の11戦。6F戦で初勝利を挙げると、1勝クラスはマイル戦で突破。その後に連対した2戦は、いずれも二千の忘れな草賞とローズSだった。「未勝利戦は1200メートルだし、2000メートルは長いかなと思っていた」と振り返るように、いまだに距離適性は手探りであることを否定しない。しかし、ハナを切った時は6戦全てが掲示板内と頼もしい限りだ。「以前に乗ったジョッキーから、ハナへ行くといい感じでフワフワすると聞いた。だから距離というよりマイペースで行かせることが大事」。気分良く逃げた際のしぶとさは折り紙付きだろう。

 「前回みたいな楽逃げは厳しいかもしれないけど、みんながソダシに注目している間にね」と期待は大きい。父エイシンヒカリ譲りのアッと驚く逃走劇に期待だ。

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