【札幌記念】刺客探しならユーキャンスマイル 北の大地で弾んだラスト1F11秒6

 「札幌記念・G2」(22日、札幌)

 天候不良により、急きょ木曜追いに切り替えたユーキャンスマイルが19日、函館芝を雄大なフットワークで駆け抜け、順調ぶりをアピール。人気を集める牝馬2騎撃破へ、しっかりと態勢は整っているようだ。

 暴風雨だった水曜を避けての木曜追い。雲間から夏の太陽がのぞく中、ユーキャンスマイルが函館芝で最終リハを敢行した。向正面からゆったり動きだし、徐々に加速。4角をパスして手前を変えると一気にトップスピードへ。5F67秒3-37秒3-11秒6を計時し、雄大なフットワークで駆け抜けた。

 陽光に照らされた鹿毛がツヤツヤして美しい。ソダシと併せた1週前も手綱を取った荻野琢(レースは藤岡佑)は「先週より反応が良くなっています。長休明けは走らないタイプですが、早めから乗り込んでいますし、何とか間に合ったかな」と手応えを口にした。

 休養明け初戦の仕上がりとしては合格点以上だ。鞍上は「本当に調子が良くない時は、手前を勝手にコロコロ変えるんです。でも、きょうは指示通りに手前を変えて最後まで走り切りました。ノドも鳴っている感じはしないし、息もできています」と証言した。

 札幌の小回り2000メートルは最適な舞台とは言えないかもしれない。だが、山田助手は「そりゃ、距離はあるに越したことはないと思いますよ。でも、新潟記念を勝っているし、秋の天皇賞でも4着に頑張った。札幌は3~4角が緩いから、まくり差しみたいにも構えられるので心配していません」と前向きだ。

 秋を見据えた始動戦には違いないが、重賞V3で、G1上位の常連という実績はG1馬4頭を相手にしても引けを取らない。北都で地力に違わぬ走りを披露する態勢は整っている。

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