「セレクトセール２０２１」（１２日、ノーザンホースパーク）

　初日は１歳馬のセリが行われ、オープニングに登場したディープインパクト産駒の「ゴーマギーゴー２０」（牡）は３億円（税抜き）で取引された。

　１９年に急死した父の希少な血を巡り、開始早々激しい争奪戦が繰り広げられるかと思いきや、４頭上場されたラストクロップの１頭目としては正直、案外な結果となった。

　最初のビッドは２億円で、開始１分ちょっとで３億円まで到達した。無論、“３億円”は競走馬１頭の値段としては超のつく高額だが、同セールでは常識の範ちゅうだ。その後は競り人が促すも場は沈黙が続き、あっさりとハンマーが落ちた。

　落札したのは長谷川祐司氏。その後「ホットチャチャ２０」（牝）を１億６０００万円でゲットした。代理人の竹内啓安氏は「“早仕掛け”で行きました。最後のディープインパクトだからというわけではなく、ディープインパクトの子どもという目で見て、いい馬だなと。牡ならゴーマギーゴー、牝ならホットチャチャかなと思っていました。血統と配合と馬の歩き、これが兼ね備わっている。３億は行くだろうと思っていました。うわさでは史上最高額だとか言われていましたけど、それにふさわしい馬だと思います」とコメントした。

　同馬の生産牧場はノーザンファーム（北海道安平町）。父ディープインパクトはクラシック３冠を含めＧ１・７勝。種牡馬としてもコントレイル、ジェンティルドンナといった牡牝３冠馬など、数々のスターホースを輩出し、日本の競馬界を席巻している。母ゴーマギーゴーは米国産で、ガルフストリームパークオークス（米Ｇ２）など３勝。半姉はロジマギーゴー（父ハーツクライ）は、昨年の同セール１歳セリで４４００万円で取引されている。