【高松宮記念】モズスーパーフレア先手必勝だ 小細工無用!一目散に逃げて連覇へ

 「高松宮記念・G1」(28日、中京)

 20年の覇者モズスーパーフレアが、10、11年のキンシャサノキセキに続く連覇を目指す。前走のシルクロードSは17着に大敗してしまったが、再コンビの松若風馬騎手(25)=栗東・音無=は迷いなく逃げ宣言。1年ぶりの勝利を目指して、何が何でも主導権を奪う構えだ。持ち前の韋駄天(いだてん)ぶりを存分に発揮し、先頭でゴールを駆け抜ける。

 21年も逃げて、連覇達成へ-。20年の高松宮記念でG1初制覇を成し遂げたモズスーパーフレアが、再び松若を背に巻き返しを期す。「今回も自分の競馬をするだけです。スピードが違うし自然とハナへと行くでしょう。内ラチぴったりを回ってきたいと思います」と堂々の逃げ宣言だ。

 この松若の主張が、早くも他陣営に影響を与えている。阪急杯をレコードで逃げ切っているレシステンシアの松下師が、「モズスーパーフレアがハナを譲るとは思えない。今回はハナにはこだわりません」と話しており、激しい先行争いでの共倒れだけは避けたい様子。普通にスタートを切れば、まず先手を奪う形になるはずだ。

 1年前は勝ったものの、クリノガウディーの斜行があったため、2着入線後、繰り上がりでの優勝だった。無観客開催とあって、「口取りもなかったですし、あったのはテレビのインタビューくらい。いまだに勝ったという実感はないです」と振り返る。松若自身にとっても待望のG1初勝利だったが、G1ジョッキーになったという認識は薄い。

 「今度こそ、すっきりと勝ちたい。先週みたいに前が残る馬場ならいいですね。日曜は雨予報ですが、スピードの乗りが悪くなるので、できれば降ってほしくないです」と良馬場を希望する。水曜の最終リハでは、栗東坂路で4F49秒1という破格のタイムを馬なりでマーク。仕上がりは万全と言っていい。小細工は無用。持ち前のスピードを存分に発揮して、後続を寄せつけず完封してみせる。

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