【阪神大賞典】アリストテレス仕上がり順調 盾獲りへ伝統の長距離戦Vで弾みつける

 「阪神大賞典・G2」(21日、阪神)

 昨秋の菊花賞でコントレイルを寸前まで追い詰めたアリストテレス。前走AJCCで重賞初タイトルを獲得し、その実力がフロックではないことを証明した。春の大目標を見据え、ここもきっちり結果を出してみせる。

 開花の時を迎えた。今季初戦のAJCCで重賞初制覇を果たしたアリストテレスが、春の“盾獲り”へ向けて伝統のG2戦に臨む。

 前走後は、滋賀県のノーザンファームしがらきへ放牧。英気を養い、2月23日に帰厩した。1週前追い切りは、栗東CWで松若(レースはルメール)を背に、6F82秒9-12秒2(仕掛け)。ビーマイオーシャン(4歳2勝クラス)を0秒8追走して0秒1先着した。中間は気持ちが入った走りを見せており、自ら前に出ようとする姿勢は好印象。前走からの上積みを感じる。音無師は「攻め駆けしないこの馬としてはいい動きだった。このひと追いで8割方できてきたと思う」と順調な仕上がりに目を細めた。

 前走のAJCCは、不良馬場のタフな戦いに。展開的にも根比べの消耗戦となり、レースラップのラスト1Fは13秒3を要した。力でねじ伏せた内容に、指揮官は「見た目にもすごく馬場が悪かったよね。ステイヤーのこの馬にとっては、長く脚を使わされる競馬がマッチした」と回顧。次なる舞台は、阪神芝3000メートル。スタミナ比べは望むところだ。

 2020年の菊花賞。飛ぶ鳥を落とす勢いだった当時のコントレイルを、ゴール寸前まで苦しめたシーンは記憶に新しい。当然、パートナーに対するルメールの期待は膨らむばかりだ。「前回はまだトップコンディションではなかったけど、能力を見せてくれた。今年は長い距離でトップを獲れそう。天皇賞5連覇?この馬で楽しみだね」。フィエールマンがターフを去り、空位となった長距離界の王座。ここで実力を示し、盾の主役へ堂々と名乗りを上げる。

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