【中山記念】54歳柴田善 サンアップルトンでJRA史上最年長重賞Vに挑む

 「中山記念・G2」(28日、中山)

 2020年11月21日東京のパドックで転倒し、左第5中足骨を骨折した現役最年長の柴田善臣騎手(54)=美浦・フリー。21年1月16日に戦列復帰を果たしたものの、今度は6日の東京で、ゲート内で左足をぶつけて小指を骨折。「もう年だなあ」。災難続きに自然とぼやきも出るが、決して表情は暗くない。

 先週の東京で復帰すると、日曜は阪神へ遠征して2戦1勝、2着1回。大和Sではリュウノユキナでオープン特別をV。自身の手綱で2連勝へと導き、「精神面で成長してきた。こういう馬がいると励みになるね」と笑みがこぼれた。次は交流重賞・東京スプリント(4月14日・大井)の予定で、「今なら重賞でも楽しみだよ」と声を弾ませた。

 今週の中山記念は、ダイヤモンドSを除外されたサンアップルトンでJRA史上最年長重賞Vに挑む。美浦坂路での最終リハに騎乗し、「メンコを取って初めて乗ったけど、いい反応だったよ。あとは距離がどうかだけど、千八のペースにうまくかみ合えば」と前を向く。足を引きずる姿は痛々しいが、馬に乗れば、そこはプロフェッショナル。今週も若手の見本になるような若々しい騎乗を魅せてくれるに違いない。(デイリースポーツ・村上英明)

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