【中山記念】ヒシイグアス滝登りだ!G3の次はG2獲りへ 体質弱さ抜け素質開花
「中山記念・G2」(28日、中山)
2021年はG1馬の参戦がなく、やや小粒なメンバー構成となった。主役は中山金杯で重賞初制覇を果たしたヒシイグアス。休養を挟みながら3連勝中と、成長ぶりはとどまることを知らない。カフェファラオでフェブラリーSを制した堀厩舎が、今週も重賞獲りへ突き進む。大舞台を目指す5歳馬が、重賞V2へ向けて死角は見当たらない。
この勢いは無視できない。ヒシイグアスは年明けの中山金杯を制し、中距離界で目が離せない存在になってきた。
休養を挟みながらの3連勝で重賞タイトルを獲得。年に3、4戦しかできなかった体質の弱さが抜け、素質が開花してきた。堀師は「これまではダメージを取りながら使うしかなかったが、ようやく対応できるようになった。軌道に乗ってきた感がありますね」と手応えを口にする。
前走の中山金杯は、向正面で外から押し込められる不利をはね返した。「(松山)騎手も大したものですが、そこで気持ちが途切れずに走り切った馬を褒めてあげたい」と指揮官。陣営は体質だけでなく、メンタル面の成長も感じ取っている。
この中間は在厩で緩めずに調整。18日の1週前追い切りは美浦Wで5F67秒4-39秒2-12秒6(強め)。サクラトゥジュール(4歳3勝クラス)、セントレオナード(5歳3勝クラス)との3頭併せの真ん中から、グイグイと力強く伸びてきっちり併入。好調をキープしている。トレーナーは「フルスピードに入れてからが鈍く、息遣いは悪かった」と注文をつけつつも、「トモの緩さは取れてきているので、前走時よりいい仕上がりに持って行けます」ときっぱりだ。
堀厩舎は21日のフェブラリーSをカフェファラオで制し、好リズムに乗っている。「いい方に向かっていることは確かですが、まだまだこれからの馬」(堀師)と5歳ながら、まだまだ伸びしろたっぷりのヒシイグアス。G3の次はG2獲りへ。この快進撃は止まりそうにない。