【札幌2歳S展望】ピンクカメハメハが主役
「札幌2歳S・G3」(9月5日、札幌)
主役は函館の新馬戦を快勝したピンクカメハメハ。大外枠からハナを奪うと、向正面でまくってきた2着馬にいったんは先頭を譲ったが、4角で再び並び掛けると、直線であっさり突き放した。異父姉は05年宝塚記念などG1を3勝したスイープトウショウ。期待の良血馬が無傷V2で重賞タイトルを手にし、早くも来春を見据える。
注目を集めるのは白毛馬のソダシ。デビュー戦は2番手追走から抜群の手応えで直線へ向くと、真っ白な馬体を弾ませてグングン加速。後続を2馬身半離して、鮮烈なデビューを飾った。祖母シラユキヒメ、母ブチコと紡いできた白毛のDNA。白毛馬初となるJRA芝重賞制覇を果たし、人気と実力を兼ね備えるアイドルホースへ。
東京芝1800メートルの新馬戦を勝ち上がったユーバーレーベン。発馬で出遅れたが、勝負どころから徐々に進出。直線で馬場の真ん中を力強く伸び、ゴール前で2着馬との追い比べを鼻差で制して勝利をものにした。父ゴールドシップをほうふつさせるレースぶりだったが、昨年は父の産駒でワンツー決着。血統背景から力のいる洋芝は合いそうだ。
今回と同じ舞台の新馬戦を鮮やかに逃げ切ったバスラットレオン。好スタートから先手を奪うと、直線ではノーステッキのまま後続の追撃を寄せつけなかった。初年度から数多くの活躍馬を輩出しているキズナ産駒。スケールの大きさを感じさせる好素材で、重賞でも楽しみだ。
未勝利戦をメンバー最速の上がりで差し切ったヴィゴーレ。まだ粗削りだが、決め手は一級品。重賞でも引けは取らない。ジオルティはルメールとの新コンビで挑むだけに当然、警戒が必要だろう。