【中京記念】グルーヴィット執念鼻差V 現3歳世代で初の古馬重賞制覇!

 「中京記念・G3」(21日、中京)

 ゴール前のたたき合いを鼻差で制し、3番人気のグルーヴィットが重賞初タイトルを手にした。現3歳世代初の古馬重賞Vを果たした良血は、秋の大舞台でのさらなる飛躍を見据える。2着は6番人気のクリノガウディーで3歳馬ワンツー。3着には1番人気のプリモシーンが入った。

 3頭の鼻面が並んだゴール前。接戦をモノにしたのはこれが芝3戦目の3歳馬グルーヴィットだった。道中はぬかるむ馬場に脚を取られるシーンもあったが、鞍上の叱咤(しった)に応えて見事に重賞初制覇を果たした。

 殊勲の松山は毎日杯(ランスオブプラーナ)に続き今年重賞2勝目。鼻差で決した熱戦を振り返る。「スタートが良く、道中はいいポジションを取れたが、3、4角でズブさを見せました。でも、それは頭に入れていたので対応することができました。直線は長くいい脚を使ってくれましたね」。直線で外に持ち出すと、最後は先に抜け出したプリモシーンをかわし、さらに外からほぼ同時にアタックしたクリノガウディーの猛追をしのぎ切った。「強い相手にしっかりと勝ち切ってくれましたし、これからが楽しみ」と相好を崩した。

 3歳馬の勝利は1970年ゼットアロー以来、49年ぶり3回目。現3歳世代では初めての古馬重賞Vとなる。松永幹師は12、13年フラガラッハ以来の勝利で、当レース最多タイの3勝目をマーク。武田文吾元調教師、鶴留明雄元調教師、橋口弘次郎元調教師といったビッグネームと肩を並べた。指揮官は「今後はマイル路線を歩ませることになると思うけど、いったんリフレッシュさせたい」と説明。次走は未定ながら、賞金加算によって選択肢は広がった。「まだ完成されているわけではない。これからもっと期待できる」。曽祖母にエアグルーヴという良血がついに開花。秋への期待は膨らむばかりだ。

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