「フェブラリーＳ・Ｇ１」（１７日、東京）

　ラッキーセブンを菜七子がゲット！１５日、枠順が確定し、藤田菜七子騎手（２１）＝美浦・根本＝騎乗で注目を集めるコパノキッキングは７枠１１番に決まった。風水パワーが宿ったか、７枠は“Ｄｒ．コパ”オーナーが１４年、コパノリッキーで制したこともあり、陣営が熱望していた好枠だ。いざ、ＪＲＡ女性騎手初のＧ１制覇へ－。運気最高潮の人馬がひのき舞台へと向かう。

　吉兆…いや、もはや天啓と言ってもいいだろう。あまたの注目を浴びてきた藤田菜七子のＧ１初ライドを前に、人知を超えた力が働いたのかもしれない。コパノキッキングが引き当てたのは、陣営が熱望していた“ナナコの７枠”。中央競馬史に人馬の名を刻むためのピースがまた一つ、ぴったりと埋まった。

　滞在先の小倉競馬場で伝え聞いた菜七子は「外めの枠がいいと思っていたので、いいところですね」とホッとした様子。「枠順も決まりましたし、これでもっと詰めて考えることができるので、しっかり考えてレースを迎えたい」と、刻々と迫るひのき舞台に向けて気を引き締めた。

　オーナーの“Ｄｒ．コパ”こと小林祥晃氏も、ツイッターで「キッキングと菜七子Ｊは最高の枠番を引き当てました！！神さまありがとう」と即座に反応。１４年、しんがり人気から戴冠したコパノリッキーもオレンジ帽（７枠１３番）。喜びは当然だろう。その後取材に応じ、「前半は後ろから３頭目ぐらいかな。後ろから行く強い馬も何頭かいるので、勝負どころから４角あたりはゴチャつかないように気をつけて。あとは直線外へ出して、どこまで伸びてくれるか」と自ら馬上にいるかのごとく、実戦をシミュレートした。

　オーナーの熱弁は止まらない。「キッキングの状態はいいし、ますます楽しみになってきたよ。“パワーフード”はこれから決めるけど、たぶん肉が中心になると思う」と風水の第一人者はさらなる運気アップを目指す。「当日は事務所の女性全員がオレンジ色の着物を着て応援に行くんだ。ジャイアンツみたいだね。あっ、デイリーさんは関係ないか。いい結果を出したいね。応援してよ！」。ＪＲＡ女性ジョッキー初のＧ１騎乗、そして初制覇へ－。目いっぱいの追い風を帆に受け、菜七子が決戦の府中へ向かう。