【有馬記念】オジュウチョウサンさらにスタミナUP 陣営思い通り最大武器に磨き

 「有馬記念・G1」(23日、中山)

 陣営が描いた通りの仕上がりだ。障害界の絶対王者オジュウチョウサンが19日、美浦Wでビッシリと負荷をかけられた。平地の条件戦を勝ち上がり、“二刀流”の看板を引っ提げて臨む大一番。日本の競馬史上類を見ない挑戦だが、話題だけで終わるつもりは毛頭ない。底知れぬスタミナを武器に、誰もがアッと驚く結果を出してみせる。

 決して無謀な挑戦だったとは言わせない。ファン投票第3位。アツい支持を背にグランプリへ向かう障害界の絶対王者オジュウチョウサンが、最終リハで申し分のない動きを見せた。

 馬場整地直前の午前8時過ぎの美浦W、僚馬ユキノヴェルデ(2歳未勝利)を5馬身ほど追走する形でスタート。4角を回ると1馬身まで詰め、軽く気合をつけられながら、内から測ったように一完歩ずつ迫って併入した。豊かな肩は柔らかく回り、しなやかさをより強調する。その後は流す僚馬を尻目に2角まで追われ続けながら手応えを持続。最大の武器であるスタミナを磨きに磨いた。

 タイムは5F67秒7-38秒6-13秒0。「いい手応えですよ。中山大障害だったらぶっちぎって勝つ状態なのは間違いない」。障害出走時に主戦を務め、誰よりもこの馬の背中を知る石神の手にも、抜群の感触が残った。「今週は先週より相手が動くので、しっかり併せて十分な負荷もかけられました。抜け出したら遊んでしまうところもありますからね。この追い切りができたことで、気合乗りも十分です」と満足げだ。

 16年中山グランドJを皮切りに、障害重賞を9連勝。競馬史に残る名声を得たが、あえて長山尚義オーナーは有馬記念への出走を宣言。平地の条件戦を2連勝し、出走に必要なファン投票数も獲得してゲートインを現実のものとした。和田郎師は「普通に見ると厳しい戦い。でも、彼は我々の想像を超える底力を発揮してきた馬です。アッと驚く結果が出ないとも限りません」と意気込む。暮れの大障害コースで主役を張ってきた最強ジャンパーが、芝2500メートルでもファンの視線を独り占めしてみせる。

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