【天皇賞】キセキ加速 放牧効果で成長曲線…辻野助手「いい頃に戻ってきています」

 「天皇賞(秋)・G1」(28日、東京)

 復活へ向けて、確かな蹄音を響かせた。秋初戦の毎日王冠を3着にまとめた昨年の菊花賞馬キセキが24日、栗東CWで躍動。外ラチ沿いをダイナミックなフォームで加速すると、5F67秒7-38秒1-11秒6を力強く刻み込んだ。

 「ための利いた走りで、最後の反応も良かったですね。向正面で(他の馬に)追い抜かれても、今は気にすることはありません。そういう精神状態も含めて、夏のリフレッシュ放牧の効果が出ています」。内面、肉体面ともに苦しい部分があり、結果を出せなかった春とは違う。辻野助手は今をこう表現した。

 タフな条件下で行われた雨中の菊花賞を勝ち抜いてから1年。再び成長曲線を描く姿に「ピリッとしてきて、いい頃に戻ってきています。レースの流れに合わせて、臨機応変な競馬ができれば」と同助手は信頼を寄せる。自在性という新たな武器を手に、府中の2000メートルにアタック。12年にこの舞台で惜しくも3着に敗れた、父ルーラーシップの思いも背負って頂点を狙う。

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