【天皇賞】チェスナットコートG1初挑戦Vだ 勢力図塗り替える

 「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)

 一気に頂点へ。成長急な4歳馬チェスナットコートが、G1初挑戦で重賞初制覇の偉業に挑む。今季は条件戦を連勝すると、重賞初挑戦となった日経賞でも2着に好走。目下の充実ぶりは目を見張るものがある。鞍上は、春盾で3勝を挙げている名手・蛯名。ベテランの手綱に導かれ、古馬中長距離路線の勢力図を塗り替える。

 キタサンブラックがターフを去り、混戦模様を呈する春の盾。今季の活躍が目覚ましい4歳世代にも、勢力図を塗り替えるチャンスは十分ある。

 なかでも注目はチェスナットコート。17年5月21日の初勝利まで6戦、期間にして半年もの時間を要したが、そこから急成長。わずか1年足らずでG1の舞台まで上り詰めた。この類い希な伸びしろを武器に、一気に頂点を狙う。Vなら、重賞未勝利馬の春盾制覇は12年ビートブラック以来6年ぶり。初勝利から1年未満でのVは、03年ヒシミラクル以来の快挙だ。

 ハーツクライ産駒は春盾で勝ち星を挙げていないが、14年から4年連続で2着と、高い長距離適性を示している。同馬も「距離を延ばしてから一戦ごとに力をつけてきた」と安藤助手が話すように、徐々に血統の良さが出てきた。スタミナは豊富。さらなる距離延長は望むところだ。

 重賞初挑戦となった前走の日経賞で2着。安藤助手は「展開が向いたとはいえ、よく追い上げた。最後は切れ負けしたけど、止まってはいないし、長くいい脚を使っている」と内容を高く評価する。しかも「中山は合わないと思っていた」と振り返るように、本質的に小回りコースは不向きなタイプ。広い京都なら、さらに持ち味を生かせそうだ。

 前走から中4週。肝心の状態面も「先週は馬なりでほぼ同入。坂路はあまり動かないけど、少しずつ良くなっているようですね」と仕上げ人は脚力強化を感じている。大阪杯を制した同期スワーヴリチャードに負けじと、活気づく4歳馬が淀で躍動する。

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