キタサンブラック2年連続年度代表馬 清水久師「バケモノですね」

 希代のスターホースにまた、新たな勲章が加わった。「2017年度JRA賞」の受賞馬選考委員会が9日、東京都港区のJRA六本木本部で行われ、昨年の有馬記念で有終Vを飾ったキタサンブラックが、満票で最優秀4歳以上牡馬に選出されるとともに、啓衆社が選定していた71年以前の「啓衆賞」時代を含めると、08&09年ウオッカ以来8年ぶり、史上7頭目となる2年連続での年度代表馬に輝いた。なお、授賞式は29日に都内のホテルで行われる。

 名馬にさらなる勲章が加わった。昨年に続き、今年もキタサンブラックが年度代表馬に輝いた。2年連続での受賞はウオッカ(08&09年)以来、史上7頭目の快挙。昨年はモーリスらとの接戦の末、291票中134票で勲章を手にしたが、今年は満票にはわずかに及ばなかったものの、290票中287票を集めて堂々の受賞。最優秀4歳以上牡馬のタイトルは、文句なしの満票だった。

 今季はG1に昇格した大阪杯の初代王者に輝くと、続く天皇賞・春をレコードVで連覇達成。天皇賞・秋、有馬記念も制し、古馬の王道路線で主役の座を譲らなかった。通算獲得賞金はテイエムオペラオーを抜き、JRA歴代1位となる18億7684万3000円に到達。史上最多タイのG1V7で、シンボリルドルフやディープインパクトにも肩を並べた。

 2年連続受賞に、清水久師は「ありがたいですし、よく頑張りました。ブラックに感謝です」と敬意を表し、「宝塚記念(9着)とジャパンC(3着)は期待に応えられませんでしたが、トータルで見ると王道6つを全部1番人気で、しっかりとJRAを先頭で引っ張って盛り上げてくれた。(G1を)4つ獲っていることを評価してあげたい」と一年を通じての活躍を強調した。

 7日の京都競馬場で引退式を行い、翌8日に北海道安平の社台スタリオンステーションへと旅立った。今後は種牡馬としての新たな戦いが始まる。

 「2000メートルから3200メートルまで。高速馬場でも、普段より10秒かかる馬場でも問題なかった。スピードにスタミナ、パワーもあるし、健康で丈夫。“バケモノ”ですね。一度もローテを変更することなく、予定通りにこなしてくれました」。そう振り返ったトレーナーは「スピードが重要視される近代競馬で、2000メートルの天皇賞・秋を勝っているのは、種牡馬として評価できると思う。またブラックの子で、ブラックを目指して強い馬をつくりたい」と決意表明した。

 2世は21年夏以降にデビュー予定。ファンに愛されたブラックの夢はまだまだ終わらない。

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