【エ女王杯戦評】ケガの功名か 秋華賞のアクシデントが生きたモズカッチャン

モズカッチャンにキスする古川助手=京都競馬場(撮影・石湯恒介)
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 ケガの功名とでも言うべきか。秋華賞では右前肢の落鉄に泣いたモズカッチャンが、きちんと“靴”を履いて女王の座を射止めた。戦前に、M・デムーロは「落鉄したので早めに仕掛けた」と前走を回顧。あの積極的な競馬が、スローペースで流れた今回に生きた。

 前半5Fを62秒0で通過。逃げたクインズミラーグロこそ14着に沈んだが、2角で2~5番手につけた馬が2、4、5、1、6着という“前残り”の結果となった。秋華賞で鞍上に気合を入れられたモズカッチャンは、好発を決めると自然に好位へ。そこから持ち前の瞬発力と勝負根性を発揮し、ゴール前のたたき合いを首差制した。レースの上がり3Fラップは11秒6-11秒2-11秒6。3歳トップクラスの実力馬が、瞬時にウイニングポジションを奪えたことが最大の勝因と言えるだろう。

 2着クロコスミアは2番手を追走し、直線ではいったん抜け出す場面。展開利があったとはいえ、地力強化を示すには十分な内容だった。3着ミッキークイーンはメンバー最速タイの上がり3F33秒7の切れ味を発揮。展開苦を思えば、この馬が一番強い競馬をしていた。1番人気のヴィブロスは、やや折り合いを欠いた分、直線伸び切れず5着まで。馬群の中で脚をため、直線で末脚を爆発させるのがVパターン。結果的に今回は外枠があだとなった印象だ。

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