【神戸新聞杯】ダンビュライト菊へ勝負駆け 夏で成長!賞金ボーダーギリギリの1勝馬

 「神戸新聞杯・G2」(24日、阪神)

 クラシック最後の1冠・菊花賞の権利獲りに向け、ダンビュライトが静かに燃えている。きさらぎ賞、弥生賞、皐月賞で3戦連続の3着。クラシック王道を駆け抜け、実績は申し分ない。しかし勝ったのは新馬戦のみの1勝馬。現状では賞金順で除外される可能性があり、トライアルでの3着以内が必要だ。

 淀へとつながる切符を、是が非でも手にする。ダービー6着のダンビュライトが迎える秋初戦。春のクラシック戦線はタイトル奪取には至らなかった。クラシック最後の1冠を目指し、まずは菊花賞への権利獲りだ。

 休み明けで挑む今回、中間の調整ぶりを濱田助手が伝える。「いい夏休みだったみたい。体は見た感じはそんなにだけど、数字的に20キロ近く増えている。成長分だろうね」。その証しが13日の1週前追い切り。武豊を背に栗東坂路でマークした4F50秒4は自己ベストだった。「ビュッと伸びたね。それだけ動けているのは、充実期に入ってきたのかな」と顕著なレベルアップに笑みがこぼれる。

 皐月賞3着から臨んだダービーは、内枠があだとなり「結局ずっと内でフタをされた」と振り返る。しかし「着順から言えば、展開ひとつだったかな」と0秒4差の6着にも前を向く。

 ここまでキャリア7戦、重賞戦線で好走を続けながらも勝ち鞍は新馬戦のみ。1勝馬の立場だけに、何としても菊花賞への優先出走権を獲得したい。勝負の舞台は、昨年休み明けで13着に沈んだ朝日杯FS以来の阪神。「あの時より、いい休養だし、レースも経験してきたからね」と自信をのぞかせた。

 前走で後じんを拝したレイデオロとも再び相まみえる一戦。「ダービー馬の胸を借りるよ」。春の善戦続きに終止符を打ち、秋の仁川から菊へとつながる道を切り開く。

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