【高松宮記念】前途有望セイウンコウセイ 横綱相撲でのG1初挑戦初制覇
「高松宮記念・G1」(26日、中京)
土曜深夜から日曜にかけて降った雨の影響で、馬場状態は稍重。上位3頭には、いずれもダートでの好走実績があったように、馬場適性の差が明暗を分けたのも事実だろう。ただ、それ以上に勝ち馬セイウンコウセイの強さは際立っていた。
「4角で同じ位置にいたけど、勝った馬とはまるで手応えが違っていた」とはワンスインナムーン(16着)に騎乗した石橋脩の弁。好位でスッと流れに乗り、直線半ばで堂々と抜け出すレースぶりは、百戦錬磨のベテランによる横綱相撲のごとしだ。まだ4歳馬で今回がG1初挑戦。大いに成長の余地を残しており、将来は明るい。
代打騎乗で結果を出した幸の手腕もたたえられるべきだ。調教でしっかりと特徴を把握。直線は馬場のいいところを選んで仕掛けて、パートナーの力を余すことなく引き出した。41歳の技術と経験が光るレースだった。
サトノダイヤモンドを筆頭に、各カテゴリーで猛威を振るう4歳世代からまた1頭スター候補が誕生。混戦スプリント界をリードする存在になってほしいものだ。