薬物問題ピンクブーケは“シロ”裁定

 昨年12月7日の中山新馬戦で1位に入線しながら、禁止薬物のカフェインが検出され失格となったピンクブーケ(牝3歳、美浦・小西)の件で、JRAは18日に裁定委員会を開き、第三者の関与は認められず、小西師と担当助手への処分は行わないことを発表した。

 問題発覚後、JRAは船橋署に混入経路の捜査を依頼。小西厩舎の捜索が開始された一方、米国の会社ペットテックラボが製造し、関節に効くとされるサプリメント「サイペット」を警察庁の科警研に送り分析を行った。その結果、原材料のひとつでニュージーランドから輸入の貝から抽出したグルコサミンの中に、何らかの理由でカフェインが混入したと結論づけられた。

 輸入元の「ミネルバ」が販売元の「MPアグロ」に卸し、同社から仕入れたJRAファシリティーズ(飼料添加物販売店)が美浦トレセン内の薬局で販売。担当助手のもう1頭からもカフェインが検出された。だが同助手が個人的に購入して与えたもので、同厩舎の他の馬は使っておらず「事件性はない」と判断され捜査は終了した。

 JRAは再発防止策として、飼料添加物を取り扱う販売者、製造者などに対する指導を強化すると同時に、JRAファシリティーズに当該製造元の商品の販売停止を指示した。

 ただ“無実”が証明されたピンクブーケの失格、確定したレース結果は覆らない。1着本賞金700万円も没収された。その点に関してJRAは「競馬施行規定に沿って賞金はそのまま。ファシリティーズが厩舎、馬主の不利益に誠心誠意、対応するよう求めたい」とした。

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