【ダービー卿CT】アユサン変わり身だ

 「ダービー卿CT・G3」(6日、中山)

 昨年の桜花賞馬アユサンが、確実に上昇カーブを描いてきた。2日、美浦Wの最終追い切りでは、単走ながらも躍動感にあふれた動きを披露。オークス以来で臨んだ前走からの変わり身をアピールした。

 つぼみの段階から五分咲きにまで進んできた。昨年の桜花賞馬アユサンが、休み明けをひと叩きされて確実に覚醒してきた。

 最終追い切りは美浦Wで単走。最後はセーブしたが、前走時の硬さがほぐれて躍動感が戻ってきた。タイムは5F69秒3‐39秒4‐12秒8。「好不調がはっきりし過ぎる馬。いい時に比べて物足りなさは残るけど、次(ヴィクトリアマイル=5月18日・東京)に向かって(状態が)上がってきているのは確か」と丸山。慎重な言い回しだが、着実にたどる上昇軌道は認めた。

 昨秋は左前腱周囲炎を患い、秋華賞を断念した。前走の中山記念はオークス以来、しかも牡馬の強豪相手で最下位に敗れたが、病み上がりだけに参考外だろう。ただ、誤算はハンデの55キロ。先週から「55キロなら使うかどうか考える」と手塚師はけん制球を投げていたが、効果はなかった。

 とはいえ、「前走とは全然違う。毛ヅヤが物足りないが、今度はG1馬の力を見せられると思う」と復活へ向けて、体調面には太鼓判を押す。本番での満開へ。メドを立てる重要な一戦となった。

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