【高松記念】ストレイトガール体力充実

 「高松記念・G1」(30日、中京)

 春のスプリント王決定戦へ26日、東西トレセンで最終追い切りが行われた。シルクロードSを完勝したストレイトガールは栗東CWで抜群の動き。鋭角な成長曲線と攻め気配の良さに、藤原英師は「予定通り、予想通り」とうなずく。栗東坂路で併走先着を決めた阪急杯の覇者コパノリチャードは、初の6F攻略へ陣営は手応えあり。実績上位のハクサンムーンも前走13着からの反撃態勢を固めた。なお、きょう27日に出走馬が確定。馬券は29日に前日発売が行われる。

 降りしきる雨。そのかすみの中でも、ストレイトガールのピカピカの鹿毛の躍動は浮き出て見えるようだった。栗東CWの4角をクリアし、左手前にスイッチ。振り上げる両前肢は、首の位置に届かんばかりに柔らかく前へ。ウッドチップを力強く蹴り上げ、さらに状態面の充実ぶりを物語る太い首はリズミカルにハミを押す。

 鞍上のステッキは抜かれないまま。自ら加速し、重たい馬場をものともしない追い切りを披露した。5F64秒8‐37秒2‐12秒4としまいの切れ味は抜群だ。「(3歳春との比較で)30キロ以上も大きくなった。体力が充実した。パワーアップしたね」と藤原英師はうなずく。昨夏に函館で復帰して以降は8戦6勝。この快進撃が始まった当時よりも雄大になった馬体が、躍動感を一層、際立たせた。

 何から何まで、敏腕トレーナーの計算通りだ。重賞初挑戦となった3走前のキーンランドC2着後、函館から栗東への帰厩時に輸送熱を発症した兆候があるとみるや、秋競馬の全休を決断。「使い詰めだったから(スプリンターズSは)使えないだろうとは思っていた。帰ってきたら案の定、輸送熱や。成長を促して休ませたらグンと良くなって帰ってきた」。待ちの姿勢は、師の読み通りに実を結ぶ。なおかつ、このフジキセキ産駒の良化度は予想をはるかにしのいでいた。

 前走のシルクロードSを2馬身半差で完勝。未知数だった高速決着も難なくクリアと、G1には初挑戦でも期待は膨らむばかりだ。「以前から素質(の高さ)は感じていた馬。ここを目標に逆算して調教を進めてきた。予定通り、予想通り。順調」。ビッグタイトルを手中に収めるための算段は、師の胸のなかできっちりとはじかれている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス