「京成杯・Ｇ３」（１９日、中山）

　２戦２勝のエアアンセムは１６日、美浦坂路で躍動感あふれる動き。併走馬に２馬身先着し順調な仕上がりを印象づけた。

　エアアンセムが短期間での急成長ぶりを、はっきり見せつけた。美浦北Ｃを経由して坂路へ向かう。１馬身先行するベック（３歳未勝利）を折り合って追走。４Ｆ５１秒４‐３７秒８‐１２秒７をマークし、余力残しで２馬身先着した。

　後藤は「先週から調教内容をハードにしている。動きはきょうの方が良かった。自分からハミを取って進んだ。楽に上がって行って５１秒台。心肺機能が強くなっているし、初戦のころとは雲泥の差」と褒めちぎった。

　デビュー戦はスローの流れの中、好位からスッと抜け出した。対照的に前走ホープフルＳはよどみない流れ。インから徐々に進出し、力強く差し切った。異なる流れや距離に難なく対応したセンスは非凡だ。後藤は「前走でルメールが競馬を教えてくれた」と感謝する。

　新馬‐オープン特別と連勝。順調に階段を上っており、伊藤正師は「クレバーな、いい競馬をしてくれた。我々が考える以上に、馬が勝手に良くなっている」と目を細める。

　「顔つき、体形を見ると、まだまだ変わる」と指揮官。まだ底を見せていない素質馬が重賞ジャックを目指す。