【弥生賞】タサハラ波乱V 2強斬った

 「弥生賞・G2」(3日、中山)

 コディーノ、エピファネイアの2強に待ったをかけたのは、6番人気のカミノタサハラ。父ディープインパクトに現3歳世代では初となる重賞Vをプレゼントした。2着ミヤジタイガ、3着コディーノまでが皐月賞(4月14日・中山)の優先出走権を獲得。1番人気のエピファネイアは4着に敗れ、コスモオオゾラ(9番人気)が勝った昨年に続いて波乱の結果となった。

 ディープインパクトは弥生賞での重賞初制覇を足掛かりに、クラシックに羽ばたいた。偉大な父と同じ道をたどるかのように、カミノタサハラが皐月賞と同じステージで躍動。2着馬との着差はくしくも父と同じく首差だった。

 派手な勝ち方ではなかった。道中は中団を追走。向正面で動き出して、4角手前で早々とステッキが入る。キズナに騎乗した武豊が「勝ち馬の手応えが悪くて進路を切り替えた」と振り返ったように、脚色は決して良くなかった。だが、そこからがしぶとかった。父のような切れ味はないが、ジリジリと伸びて重賞初Vをたぐり寄せた。

 騎乗した内田博は「調教に乗って力があることは分かっていた。仕掛けるタイミングだけだと思っていたし、最後の坂は歯を食いしばって頑張ってくれた」と奮闘をたたえた。初コンビながらケイコで特性をつかみ、実戦で能力を出し切った。

 国枝師は「入厩当初はいいところの坊ちゃんだったが、競馬を覚えてピリッとしてきた」と一皮むけたことを実感。「理想通りのレースをしてくれた。最後はきれいに差してくれた」と声を弾ませた。

国枝師&金子氏 今後は厩舎で調整しながら皐月賞に備える。トレーナーは「これからもっと良くなると思うし、それを邪魔しないようしたい」とさらなる成長に期待を寄せる。内田博が皐月賞ではコパノリチャードに騎乗するため、現時点で鞍上は未定。アパパネで牝馬3冠を達成した金子真人オーナーと国枝師のコンビが、今度は牡馬クラシックで旋風を巻き起こす。

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