【オーシャンS】ゴスペル3連勝で初G
「オーシャンS・G3」(2日、中山)
高松宮記念(24日・中京)への東の前哨戦を制したのは、2番人気のサクラゴスペル。好位追走から直線で早めに抜け出すと、1番人気ダッシャーゴーゴーの追撃を半馬身差で振り切り重賞初制覇を飾った。なお3着には、戸崎圭騎乗のツルマルレオンが入った。
強烈な向かい風も中山の急坂も、本格化を遂げたサクラゴスペルには全く関係がなかった。前半3F33秒1の激流でも、3番手から運んで直線入り口でスパートをかける堂々たる立ち回り。ダッシャーゴーゴーの猛追を半馬身差で退けて、重賞初Vのゴールを貫いた。
横山典はその成長ぶりに目を細める。「いい脚を使ったね。スタートが良く、操縦もしやすく、センスが本当にいい。風が強く、馬場も緩く、走りにくい条件でよく頑張ってくれた。良くなる余地は十分にあるし、これからが本当に楽しみ」と手放しで褒めたたえた。
3連勝で待望の初タイトルを獲得。ここまで時間を要しただけに、尾関師は感無量の面持ちだ。「体質の弱さから、レースを使ったり追い切りを行うと疲れが残る馬だった。スタッフの頑張りで少しずつ育て上げて、結果が出たのだからうれしいです」とうなずいた。
次戦はもちろん、昨年9着に敗れた高松宮記念へ。準オープンを勝ち上がったばかりだった当時と今とでは、経験値が全く違うだけに楽しみだ。「この相手でも正攻法で勝ってくれたからね」。中山で素質開花を告げたゴスペルが、最高峰の舞台でも鮮やかに咲き誇る。