【JCダート】ローマン「100%」走

 「ジャパンCダート・G1」(12月2日、阪神)

 勢いは止まらない。ダートの頂上決戦の追い切りが行われ、G1初挑戦のローマンレジェンドが28日、栗東CWでの併せ馬で絶好調をアピールした。初コンビを結成するM・デムーロとの呼吸もピッタリ。実績馬が顔をそろえるが、ダートではまだ底を見せていない。重賞2勝を含む6連勝中の4歳馬が、一気に頂点まで駆け上がる。なお、出走馬と枠順はきょう確定する。

 破竹の勢いと完璧な仕上げ。立ちはだかるものは何もない。6連勝中のローマンレジェンドが、初コンビのM・デムーロを背に栗東CWで絶好調を伝えた。4馬身前を行くエアラギオール(4歳500万下)をやや掛かり気味に追い掛けてスタート。馬体の合った残り1Fで反応良く抜け出すと、6F84秒1‐38秒3‐11秒8をマークし、首差で先着を果たした。

 ジャパンCで岩田が騎乗停止となったことでの急きょの乗り代わりだが、藤原英厩舎とのタッグではエイシンフラッシュでの秋の天皇賞Vが記憶に新しい。師も不安がないことを強調する。「ウチと相性のいいミルコに乗ってもらって、折り合い重視で確かめてもらった。最後の反応はミルコに任せていたけど、馬場が悪かったし、動きは良かったと思う」。癖をつかんでもらったことに満足感を漂わせて「大一番に向けて100%だと思う。G1を獲るためにきっちりというか、悔いのない仕上げを心掛けている」とG1仕様に胸を張る。

 スピード出世だ。昨年12月25日に1000万クラスをクリアすると、6連勝でG1の主役級にまで上り詰めた。ダートでは9戦8勝、2着1回でパーフェクト連対。重賞2勝はともに2着馬と同タイムで着差もわずかに首だったが、連勝を止めない勝負強さは大きな武器だ。快進撃を重ねる4歳馬の姿に「まだ成長している。まだ上がありそうだし、今後も期待が膨らむ馬」と目を細めた。

 狙っていた舞台を前にして、トレーナーも自然と力が入る。「未勝利勝ちしたときからG1を意識していた。離して勝ったからね。“これは目指さなアカン”って思った。JCダートへ出走させようという計画通りに順調にきた」。だからこそ「最大目標のここを獲りにいきたい」の言葉になる。伝説はまだ序章にすぎない。7連勝での頂点獲りでダート界の勢力図を塗り替える。

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