【天皇賞】ダーク鋭脚、福永も合格点

 「天皇賞(秋)・G1」(28日、東京)

 G1制覇へ機は熟した。昨年の2着馬ダークシャドウは2週連続で主戦の福永が栗東から駆けつけ、美浦Pで25日、併せ馬。派手なアクションこそ見せなかったが、豪快なフットワークで並入を果たし、共同記者会見に出席した堀師も満足げな表情を浮かべた。6戦5勝の戦績を誇る東京で、今度こそ頂点を奪う。なお、25日に出走馬と枠順が確定。26日に一部ウインズで前々日発売される。

 昨年2着のリベンジへ向け抜かりない仕上げを施してきたダークシャドウに、もはや強い調教は必要ない。美浦Pでジャガーメイルの2馬身後方をピタリと進む。残り1Fで仕掛けると、一気にギアチェンジして並入。5F66秒5‐37秒0‐11秒4。時計は平凡だが“本気”の走りを見せたラストの鋭さはさすがだ。

 2週連続で栗東から追い切りに駆けつけた福永も合格点を付ける。「先週に乗って、いい動きだなと思った。もっとサッと突き放してほしかったけど、相手もG1馬だからね。ラップを見ても、いいんじゃないかなと思う」とうなずいた。

 1年前の経験を踏まえて、前哨戦には札幌記念を選択。余裕を持った臨戦過程が、昨年以上の出来につながっている。堀師も「競馬が近いのを教える最終調整。万全の状態で出走できます」と胸を張った。今年の安田記念ではストロングリターンの優勝会見を行わずに物議を醸したが、この日は笑みを浮かべながら丁寧に言葉を紡いだ。

 「できれば枠は外ではなく、そして良馬場で」と指揮官。(7)枠(13)番なら嘆くほどではない。鞍上は「今回は天覧競馬。騎乗できるのは光栄です。あとは僕が馬の力を出し切れるかどうか」と気合十分だ。東京は6戦5勝。昨年の2着以外は全て先頭でゴールを駆け抜けている。悲願の盾制覇はすぐ目の前にある。

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