【札幌記念】ロジユニ格下に置き去り

 「札幌記念・G2」(19日、札幌)

 注目度という点では最も高いかもしれない。09年のダービーを制したロジユニヴァース。一昨年の札幌記念2着以降は、体調が整わずに入退厩を繰り返してきた。ようやくこぎ着けた復帰戦は実に2年ぶり、中727日でのレース。現状の仕上がりを確認する15日の最終追い切りには、熱い視線が注がれた。

 馬場に出ればさすがのオーラを漂わせる好馬体。札幌ダートでの併せ馬はフジマサエンペラー(3歳1600万下)、サトノタイガー(4歳1600万下)を1馬身前方に見る形でスタートした。3~4角で馬体を並び掛け、さあここから‐。と思いきや、全く伸び切れず、追いつくどころか、逆に置き去りにされる形に。結局、最先着したサトノには4馬身、フジマサには3馬身遅れのゴールとなった。

 6F79秒1‐37秒9‐13秒0と全体時計が速いことを考えれば、相手が動いたとの見方も可能。とはいえ、さすがに見た目は悪い。「まあ2年ぶりだからね。無事にここまで来たのは何より」。この言葉こそが騎乗した横山典の本音であり、そして勝負への厳しい状況を物語っている。

 「レースに向けて気持ちを高めるために、併せ馬で追いました。さすがにブランクを感じる動きだったが、併せ馬で速い時計を出したのは初めて。このひと追いで変わると思う。馬体は問題ないし、動きも窮屈ではない。少しでもいい競馬をしてくれれば」と萩原師も慎重さをのぞかせた。ダービー馬の注目の復帰戦は、地力に頼る面が大きくなる。

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