人気芸人が失敗した6960m峰に“まさか”の格好で登頂成功!? 名物社長が明かす挑戦劇「無理だといわれて絶望しました」
オーダースーツの製造・販売をする「オーダースーツSADA」の佐田展隆社長(51)がこのほど、南米最高峰のアコンカグア(6960m)に自社のスーツを着た状態での登頂に成功した。名峰の登頂を記念して、よろず~ニュースの単独取材に応じた。
佐田氏は「オーダースーツの良さや機能性を知ってほしい」という思いで、2013年から自社スーツを着用した状態で“ムチャ”な挑戦を行ってきた名物社長。日本最高峰の富士山(3776m)や、アフリカ最高峰・キリマンジャロ(5895m)などの登頂にスーツを着た状態で挑戦し、成功を果たしている。
取材日は無事登頂を終えた約10日後。少し日に焼けた佐田氏は「むちゃくちゃ元気です」と笑顔を見せた。ただ、南米最高峰は一筋縄ではいかなかったという。
トランジット含め、片道40時間のフライトでアルゼンチンのメンドーサ空港に上陸。お笑い芸人のイモトアヤコが登頂失敗したことでも知られるその名峰に相対し、ガイドとともに頂上を目指す旅に向かった。約1カ月の振り返って一番の想定外は「雪からの照り返し」だったと話す。
「日本人はまだマシなんですけど、目が青い人たちは(照り返しで)すぐやられちゃうらしいんですね。日本から持っていたサングラスは(効果が)弱すぎるから、ちゃんとしたのを買えと言われました」
アコンカグアは雪山。ある程度の寒さや照り返しは事前に想定していたものの、ガイドの勧めもあり、フランス製の登山用サングラスを現地で調達した。帽子もかぶり、十分注意して向かったが「鼻がやられました。(帰国後10日間で)2枚ぐらい皮むけて今の状態なんですよ。ボロッボロだったんですよ」と想定以上の日差しの強さを振り返った。
照り返しを対策しつつ、順調に登り進め、登頂直前の6500m付近に到着。しかし登り切る目前で雪崩の危険性があるとして、下山を余儀なくされた。「うそだろ、と思いましたよ。だってその日は快晴なんですよ。でもガイドさんたちが頭を抱えて、これは無理だ、戻ろうといわれて。絶望しましたね」。
決めていた滞在期間は年末年始の約3週間。もう一度アタックするには時間が足りなかった。諦めて帰国することも考えたが「お前の調子なら、最短3日で次はアタックできる。滞在を伸ばせないのかって言ってくれたんですよ」と担当ガイドからの誘いがあり、1週間延長を決めた。
ガイドの言葉通り、2度目の挑戦では1度高度順応をしていたことも助けになって、スルスルとアタックキャンプまで到達。国内で低酸素施設の利用や、自宅で簡易的な低酸素状態をつくるトレーニングを積んでいたことも相まって、体力的にも余裕はあったという。
そして滞在延長の甲斐あって、2度目の挑戦で無事に登頂成功。頂上では、自社スーツを着た姿をばっちりアピールして写真に納まった。もちろん「ハードな登山でも着心地良く、そのままビジネスミーティングに出られる状態を維持してくれました」と自身の挑戦をもって抜群の機能性をアピールした。
また山に点在するキャンプではWi-Fiも通じていたといい、「メールは全部見れました。意思決定とかも滞りなかったですね」と、社長業もこなしながら登りきった佐田氏。最終目標は世界最高峰のエベレストにスーツを着て登頂することだ。「今年から6800m以上登れたっていう記録がないと、入山許可がもらえないようになった。アコンカグア登頂したのでエベレストへの挑戦権を得られたんですよ」と誇らしげに話す。
今後については「2年後ぐらいに挑戦を考えたいな、ぐらいの感覚ですね。多分申し込んでもそのぐらいはかかるんですよ。結構人気なので」と見込み、「今は終わったばっかりなので、仕事にも専念しながら考えたい。ただ必ず行こうとは思っています」と最高峰を見据えた。
(よろず~ニュース・髙石 航平)
