藤井王位が豊島竜王に勝ち王位防衛 “天敵”破り史上初のタイトル初挑戦から4連勝

 藤井聡太王位(棋聖との2冠)に豊島将之竜王(叡王との2冠)が挑戦する、将棋のお~いお茶杯第62期王位戦七番勝負第5局2日目が25日、徳島市「渭水苑」で指され、藤井王位が77手で勝利。対戦成績を4勝1敗とし、王位の初防衛に成功した。

 藤井王位の先手で始まった今局の戦型は、19日の王位戦第4局、22日の叡王戦第4局に続き、3局連続での相掛かりに。22日の叡王戦では中盤から早々に形勢を損ね「完敗だった」と話した藤井王位だったが、中1日での大勝負であえて同じ戦型を選択した。

 1日目終了時点ではほぼ互角だったが、2日目の昼食休憩前に豊島竜王のわずかな緩手を藤井王位が的確にとがめて優勢に。劣勢となった豊島竜王は長考を重ねて粘りの勝負手を繰り出したが、藤井王位は最後まで冷静な指し回しでリードを拡大し、最後は大差で押し切った。

 完敗から中1日で見事に気持ちを切り替え、防衛に成功した藤井王位は、今局を振り返り「途中、かなり長考した場面があったんですけど、そのあたりどう指すか、かなり難しくて、少し分からなかったので、難しい将棋だったのかなと思います」と回顧。シリーズを通しては「勝った将棋も、結構苦しい場面が長い将棋があったので、内容的には押されていたのかなと思いますし、自分に足りない部分もいろいろ見つかったかなと思いますので、今後に生かしていければ」と、落ち着いた口調で話した。

 藤井王位はこれで、初挑戦となった昨年の棋聖戦からタイトル戦では無敗の4連勝という史上初の快挙。過去には、初代実力制名人の木村義雄十四世名人が、当時唯一のタイトル戦だった名人戦を第1期で獲得し、5期まで連続防衛しているが、4、5期は番勝負が行われていなかった。

 これで藤井王位は、豊島竜王との通算対戦成績が7勝9敗に。公式戦では初手合いから6連敗を喫するなど“天敵”と称されてきたが、初のタイトル戦での対決では、第2局から4連勝で4勝1敗と圧倒し、完全に苦手は克服した感を漂わせた。

(よろず~ニュース編集部)

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