ワインスタイン、レイプ被害告発者らへ総額17億円超 条件は「今後訴えないこと」

 ハーヴェイ・ワインスタインの被害者達に総額1700万ドル(約17億7000万円)以上が支払われることになった。倒産裁判所の裁判官がワインスタイン・カンパニーの清算手続きを承認したかたちで、「性的不正行為損害賠償基金」としてワインスタインを告発した女性達に分配される。

 現在2人の女性に対する性的暴行の罪で服役中のワインスタインだが、告発した女性40名ほどが、今月始めに同基金案を可決、審査官によるポイントシステムで損害賠償額が割り出される仕組みとなっている。

 25日の審問で、メアリー・ウォルラス裁判官は「ある被害者の損害の訴えが別の被害者のものよりも有効、もしくは価値があるといった分析を私はするつもりはありません。ハーヴェイ・ワインスタインの被害者はそれぞれが被害に遭い、(損害賠償金の)案を承認するに値します。ワインスタイン氏を釈放しないことを彼女らが選ぶなら陪審裁判を開く権利もあります」と話した。

 またウォルラス氏によると、被害者女性の83%がその支払い計画に同意、訴訟の終了を「声高に」望んでいるという。

 一方、その計画に反対する被害者女性らは基金はあまりに些細な額で不当なものだとして、「性的不正行為損害賠償基金から全額を受け取るために、レイプ被害者がレイプをした人間を釈放しなければならないとは、全く持って公正ではありません」と裁判書類を通して主張しているが、被害者女性数名の弁護士ベス・フェガン氏はこの損害賠償の計画は彼女らに有益なものだとして、「ハーヴェイ・ワインスタインは数十年に渡る略奪的な性的暴行により修復不可能な被害を与えました。ウォルラス裁判官の取り決めは被害者らにその終わりをもたらす最初のステップとなります」と話している。

 一方、ワインスタイン・カンパニーの弁護士ポール・ズンブロ氏は、クライアント達は、訴訟の困難や不確実性に耐え続ける事なしに被害者が損害賠償を受けられるその案に喜んでいるとCNNに話している。

 同基金からの損害賠償全額を受け取る条件として、被害者女性らはそれぞれ、今後ワインスタインを訴えないことに同意する必要があり、それを拒否した場合、損害賠償金の25%しか支払われない仕組みとなっている。(BANG Media International/デイリースポーツ)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

海外スターバックナンバー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス