板野友美、AKB劇場で最後の公演

 AKB48の板野友美(22)が27日、東京・秋葉原のAKB48劇場で最後の劇場公演を行い、AKB48を卒業した。

 公演にはチームKメンバーのほか、同期である高橋みなみ(22)、小嶋陽菜(25)、峯岸みなみ(20)の1期生を含む選抜メンバーも駆けつけた。

 板野は「私が歩んだ道は間違ってなかった。8年間、いっぱい乗り越えたことが勇気につながっているので、くじけずに強い私で頑張りたい」とあいさつし、7年8カ月過ごした劇場に別れを告げた。

 2005年12月8日の初ステージから2819日。メンバーきっての個性派が、AKB48の活動に終止符を打った。歌唱中はクールな表情を見せていたが、公演終盤に大島優子(24)らから感謝の言葉を贈られると涙がこぼれた。

 「たくさんつらい思いをしたから喜びも大きくなったと思うし、メンバーの絆も深くなった。私が歩んだ道は間違ってなかったと思う。仲間やスタッフさん、ファンの皆さんと出会えたのは運命で、心から良かったと思います」

 AKBの歩みと同様に、板野自身も加入当初は苦しんだ。「泣いてばかりだった」という草創期から、自分のポジションを模索した。メンバーで初めて茶髪にし、初めてソロデビューもした。モデルの仕事も積極的にこなした。クールな雰囲気は自他共に「誤解を招くことが多い」と認めるほど。それでも“自分らしさ”を貫く姿は、女性や子どもからも多くの支持を集めた。

 一見クールだが、仲間思いでメンバーからも愛された。松井珠理奈(16)は「腕枕をせがまれたことがあって、かわいい姿が見られて距離が縮まりました」と感謝すれば、“姉妹”と言われるほど仲のいい島崎遥香(19)からは「これからもずっとお姉ちゃんでいてください」と懇願された。

 公演では、ちょうど1年前に卒業した前田敦子(22)からのビデオメッセージも流された。最後の曲を歌い終えると、板野は「私は今日卒業したけど、新たな一歩を踏み出したい」と、ステージ上で一歩前に進んだ。「ソロとしての一歩も劇場でスタートしたいと思っていた」といたずらっぽい笑みを浮かべた。“クール”なともちんが“チャーム”に締めくくり、第2章をスタートさせた。

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