【ヤマヒロのぴかッと金曜日】手段を選ばないトランプの暴挙!本当の狙いは何なのか…

ドナルド・トランプ米大統領
 米南部ケンタッキー州ヘブロンで演説するトランプ大統領=11日(AP=共同)
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 この人はいったい何がしたくて罪なき市民の命を奪うのだろう?言うまでもなく、トランプ米大統領によるイランへの攻撃である。

 最高指導者事務所への空爆で、ハメネイ師らイラン政権幹部の命を一瞬にして奪い去っただけでは飽き足らず、学校や医療施設への攻撃で無辜(むこ)の民が数多く犠牲になった。トランプ氏は「小学校への爆撃はイランの自作自演」とうそぶいたが、トマホークによるものとの見方も出てきている。

 日に日に過激さを増す爆撃に対抗してイランがペルシャ湾に機雷を敷設すると、アメリカはこれを阻止するために敷設艦を破壊した。ホルムズ海峡が封鎖され中東諸国が石油の生産をストップすれば原油価格は急騰し、「攻撃は短期間に終わる」というどこまで信じていいのかわからないトランプ氏の言葉が発せられると、今度は一時的に価格が下がる。

 心配いらないのは、当のアメリカだけ。シェール革命によって石油も天然ガスも自前、どころか輸出できるまでになっているのだから。

 戦争はなぜ起こるのか?かつて民族や宗教間の対立、あるいはイデオロギーがぶつかり合い戦争に発展した際には、その行為を正当化するための名目に「大義」という言葉が使われていたが、いまはもう、その言葉すら当てはまらない。

 むしろ、戦争を起こすことで誰が得をするか、を考える方が自然なのかもしれない。軍需産業、武器商人、既得権益メジャーが権力者と結びつき、人為的に起こしたとしか思えないような惨劇が近代に入って繰り返されてきた。武器輸出が続く限り、戦争は無くならない。

 世界で武器を輸出している常連国。1位アメリカ(これはダントツ)。2位以下は統計によって異なるが、フランス、ドイツ、ロシア(ウクライナ戦争以降、順位を落とした)、中国あたり。国連・安全保障理事国の常任理事国が4つも入ってる。いったい何の安全を保障しているのだろう。

 戦争をすれば、誰かが儲けているのだ。その仕組みはきちんと教えてもらえないけれど、大国が武器を輸出し続けているのは間違いない。まあ、それに比べれば日本はまだマシ…と思っていたら、今月『殺傷能力のある武器を含む全ての防衛装備品の輸出を原則可能にする提言』が与党から政府に提出された。元々、技術力の高い我が国がこれをやりだしたらきっと止まらないだろう。

 さて、冒頭の疑問。トランプ氏のイラン攻撃の本当の意図は何なのか。皆、考えあぐねている。ベネズエラでの成功体験に味を占め、イスラエルの作戦に乗って「イラン政変」を引き起こす狙いで奇襲作戦に出たのだとしたら、それは今のところ全く成果を上げていない。

 では、世襲した息子の命も狙うのか。高濃縮ウラン回収のため地上部隊を投入するのか。そうなれば、戦いは泥沼に陥るだろう。しかし、自国の中間選挙を秋に控え、ずるずる時間をかけてもいられない。いったいどうしたいのか全くわからない。この原稿を執筆中にも「商船三井所有の船舶がペルシャ湾で損傷を受けた」との一報が飛び込んできた。

 武器の力に物を言わせた政治は無くならない。そして、息苦しさを解消するためには手段をも選ばない。どれだけ人の命が失われようと知ったことじゃない、とでもいうのか。これでは、まさに帝国主義時代そのものじゃないか。

 ◇山本浩之(やまもと・ひろゆき)1962年3月16日生まれ。大阪府出身。龍谷大学法学部卒業後、関西テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、情報、報道番組など幅広く活躍するが、2013年に退社。その後はフリーとなり、24年4月からMBSラジオで「ヤマヒロのぴかッとモーニング」(月~金曜日・8~10時)などを担当する。趣味は家庭菜園、ギターなど。

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