育休中にリモート廃止!復帰か転職か…30代女性“後悔しない”キャリアの選び方【キャリアカウンセラーが解説】

第1子の出産を終え、育児に奮闘中の30代の女性。彼女は育児休暇から復帰した後、会社のリモートワーク制度を活用し、仕事と育児を両立させる予定だった。ところが育休中、会社が「リモート廃止・原則出社」への方針転換を発表。この発表に彼女は「リモートなしでは生活が成り立たない」と愕然とする。

そして「このまま復帰しても、無理をして体を壊すだけではないか」と考え、会社を辞めることを視野に入れるものの、「育休まで取らせてもらった会社を裏切るようで心苦しい」と、思い悩むのだった。人生の岐路に立つ彼女はどう動くべきか。キャリアコンサルタントの七野あやねさんに話を聞いた。

ー育休中に会社の方針が変わってしまった場合、まず何から考えればよいでしょうか?

そもそも育休からの復帰は、それだけでも不安が大きいものです。そこに会社の方針変更が重なれば、「困ったな」「どうしてこのタイミングで」と感じるのは、とても自然な反応だと思います。

その上で、この状況は「個人への配慮不足」という問題ではなく「前提条件が変わった客観的な出来事」として整理してみることが大切です。 

会社の方針転換は、経営環境の変化や組織の見直しなど、全社的な判断として行われるものです。自分の生活に影響が出る方針転換に対して様々な感情が生まれるとは思いますが、まず今の自分が持続可能な働き方を実現するために、どう会社と調整できるか、あるいは別の道を探るべきかをフラットに考えてみましょう。

育休復帰のタイミングにおいては、「生活設計として持続可能かどうか」で考えてみることが重要です。 

ー「復帰」と「転職」にはそれぞれどのようなメリットがありますか?

復職の最大のメリットは、これまで積み上げてきたキャリアの資産をそのまま活かせる点です。社内の人間関係、業務知識、これまでの評価といった資産は、新しい環境ではすぐには手に入りません。 また、気心の知れた元の会社だからこそ、「週何日ならリモートできないか」「子供が小さいうちだけ時短にできないか」といった個別交渉の余地も、実は転職先より作りやすいケースが多いのです。 

一方で転職のメリットは、「働き方の再設定」ができることです。育児中の生活基盤は、時間配分や場所の制約が大きくなります。今の会社の制度がどうしても自分の生活条件と一致しない場合、無理に個人の努力で調整しようとすると限界が来ます。 転職によって、今の自分のライフスタイルに合う環境をゼロから選び直せることは、大きなメリットとなります。

ー選択を後悔しないために、最も大切にすべきことは何でしょうか。 

育休明けは想像以上にイレギュラーの連続です。子どもは想像以上に頻繁に熱を出しますし、保育園から突然の呼び出しが来ることもあります。その中で無理な働き方を強行すれば、親自身が心身ともに疲弊してしまうこともあります。

育児は一生続くものではなく、ライフステージに応じて変化していくものです。実際の相談の場で、多くの育休復帰をめぐる悩みに出会いましたが、一番大変な時期こそ、あれもこれもと一人で背負い込まず、数年後を見据えつつも、今は持てない荷物を降ろしたり、誰かに持ってもらう勇気も大切だなと思います。

どの選択が「正解」かは人によって異なります。しかし、その時期の生活状況に合う選択を積み重ねたり、あるいは自分に合った選択肢を増やす働きかけをしてみることが、結果として長いキャリアを支えていることが多いと感じます。

◆七野綾音(しちの・あやね) キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント

やりがいを実感しながら自分らしく働く大人を増やして、「大人って楽しそう!働くのって面白そう!」と子ども達が思える社会を目指すキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント。

(よろず~ニュース特約ライター・夢書房)

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