サカナクション山口 12年ぶり紅白で感慨「音楽の神様に見捨てられなかった」バンド18年目で「今が一番仲が良い」うつ乗り越え魂の熱唱
「第76回NHK紅白歌合戦」(31日、NHKホール)
ロックバンド・サカナクションが12年ぶり2度目の出演を果たし、代表曲「新宝島」と今年の大ヒット曲「怪獣」を披露。圧巻のパフォーマンス力で会場を魅了した。
久しぶりの紅白ステージを終えたボーカル・ギターの山口一郎は、出番後にデイリースポーツなどの取材に対応。12年前当時を引き合いに「裏もそうだけど、ステージのスタッフとか空気がすごい良くなって」と冗談交じりに語りつつ「和気あいあいというか、やりやすかったですね。楽しかったです。いつものライブのようにできました」と笑顔で振り返った。
前日30日の夜には自身のYouTubeチャンネルで生配信を行い、「怪獣」を練習する模様も見せていたが、その理由について「楽屋の隣がAKB48のOGの方達だった」とし「なかなか楽屋で練習できないじゃないですか」と苦笑い。「失礼になっちゃうから、だから生配信で練習して、その成果は出たかな」と手応えを口にした。
「怪獣」は、山口がうつ病を発症して2年間の活動休止から復帰後、初めて制作した楽曲。強い思いを込めた一曲を引っ提げての1年となったが「曲がどんな風に世の中に届くか想像できずに、ただがむしゃらに作った曲がたくさんの人に聞いてもらえて、紅白のステージに立てるようになったっていうのは自分的にもすごいドラマチックでしたし、音楽の神様に見捨てられなかったというか、真面目にやっていればちゃんと見てくれる、聴いてくれる人たちがいるんだなっていう自信にもなりました」と胸を張り、「病気を抱えながらこれから音楽をやっていくっていうことで、同じ病気で苦しんでる人たちにこれからも自分たちのやり方でエールをおくれたらいいなと思ってます」と力を込めた。
また「今バンド18年目なんですけど、今が一番メンバーの仲が良くて」と笑顔で告白。「病気になる前にはもう戻れないんですけど、バンドとして何か新しくなることはできるかなと。新しいスタイルで新しい習慣で2026年も音楽作っていけたらと思います」と来年の抱負も語っていた。
