橋幸夫さん通夜 舟木一夫「偉大な先輩だった」病状知っていた 御三家“最後の一人”粛然と受け入れた死
4日に肺炎のため82歳で亡くなった俳優、歌手の橋幸夫(はし・ゆきお=本名・橋幸男)さんの通夜が9日、東京・傳通院で営まれた。橋さんと故・西郷輝彦さんとともに「御三家」と呼ばれ、国民的スターとして活躍した舟木一夫(80)らが参列。舟木は取材に応じ、「偉大な先輩だった」「自分の歴史の一行が欠けた」と悼んだ。所属事務所「夢グループ」の石田重廣社長は、何度も「感謝」という言葉を口にした。
舟木は「御三家」最後の生き残りとして、橋さんとの別れに言葉をあえて送らなかった。「言いたくないもん。僕はその穏やかな顔も見たくないし、ご苦労さまでしたも言いたくないし」。ただ粛然と事実を受け入れるだけだった。
橋さんの病状については「伺っていた」という中で「驚くとか悲しむとかではなく、えっ?と。自分の歴史の中の一行が抜けてしまった」と本音も吐露。御三家が絶頂期の頃は「忙しすぎて年にそろうのは2~3回」で、私生活で会う時間はなかったそうだが、ライバル関係だったかとの問いには「周りの方がヒートアップしていた」と苦笑いで回想した。
生前、橋さんと最後に顔を合わせたのは橋さんが21年に行った引退発表会見の約2年前。「突然の引退ということでびっくりした」と当時の思いを打ち明けつつ「先輩が声を痛めているというのは自分も実際に歌を聴いて、悩んでいたのは知っていた」と告白。それでも橋さんは24年に復帰。舟木もそんな橋さんのステージを映像で見守り、復帰後も注目していた。
橋さんは今年5月には中等度のアルツハイマー型認知症を患っていることが明らかとなった中でも最後までステージに立ち続けた。舟木は率直に「僕も一つしか(年齢が)違わないから分かるけど」と前置きし「歌い手が歌を完璧に忘れるということは死んでも無理でしょうね」と断言した。
だからこそ、橋さんが生涯現役を貫けた理由を「本能に近いものでしょうね」と推察。「普通の感覚だとちょっと分からないかもしれないが、僕らは同じ所でやっているので手に取るように分かる」と力説し「やっぱり偉大な先輩ですよ」と言葉を重ねた。
◆主な参列者 舟木一夫、三田明、三善英史、田辺靖雄、鳩山由紀夫、田川寿美、せんだみつお、錦野旦、三沢あけみ、山東昭子、川中美幸、ロザンナ、山内惠介、狩人・加藤高道(順不同、敬称略)
