團十郎、長女ぼたんは「芯が麻央に似ていて強い」 歌舞伎出演は松たか子の16歳を「更新していけるのか、いけないのか」

 歌舞伎俳優の市川團十郎(47)が9日、東京・渋谷で開かれた東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」(5~26日)の取材会に出席した。

 昼の部では成田屋(市川團十郎家)の家の芸「新歌舞伎十八番」の四題、「大森彦八」「船弁慶」「高時」「紅葉狩」を、明治時代に新歌舞伎十八番が制定されて以来、史上初めて一挙に上演。團十郎は「船弁慶」と「紅葉狩」に出演する。團十郎は夜の部「鬼平犯科帳」にも出演。長女の市川ぼたんは「紅葉狩」で侍女野菊、「鬼平犯科帳」で少女おまさを、長男の市川新之助は「紅葉狩」で山神を勤める。

 TBS日曜劇場「キャスター」にも出演しているぼたんの成長について、團十郎は「自分がどういう方向に向かおうとしているのかが少しずつ自分の中で見えてきた。5~6年前は歌舞伎をやるのかやらないのか、芸能をやるのかやらないのか、いろいろ分からなかったと思う」と話した。

 「鬼平」は、鬼平を勤め、構成・選出も手がける松本幸四郎が楽屋に来て「ぜひ出てもらいたい」と團十郎に直談判し、ぼたんも「出たいです」と言って実現したと明かし、「彼女にしてみれば新たな扉が開きつつある。少しずつ自分が見えてきた段階に入ってきたのかな」と、成長を実感している様子。

 「彼女がやることは彼女に任せているので、やりたいようにやってもらえればいいですし、彼女の場合は芯が麻央と似ていて強いので、他に流されないという強みがしっかりあるので、自分としっかり向き合ってみて、どういうふうに自分を育成していくか判断できると思う」と、亡き妻の麻央さんに似た面に信頼を寄せた。

 今後の歌舞伎出演については「今13歳ですから、確か(松)たか子ちゃんが『文七元結』に出たのが16歳。まだ猶予はある。それを更新していけるのか、いけないのか。歌舞伎が時代の流れによって変化してきたということをわれわれは忘れちゃいけない。変わるべき時があるならいつなのか、冷静に歌舞伎関係者は考えなくちゃいけないこともあるのではないか」と述べた。

 新之介は八代目尾上菊五郎襲名披露興行で尾上菊之助、尾上眞秀、坂東亀三郎、中村梅枝ら同世代と共演したことで「歌舞伎への向き合い方が、多面性が増えたというか、見る角度が一つ増えたということで、歌舞伎に対する情熱が少し出ている様子です。やりたいということをちょっと言い出したという感じはあります」という。

 15日の父の日に関しては「常に2人は大人なんで、いつもありがとうっていうのは(言ってくれる)」と、日常で感謝は示されているという。

 ぼたんについては「最近面白いのは、同い年の子とお出かけすることがあって、おいしい物を食べに行ったりするんですけど、私と一緒に過ごしてると、私もおいしいとこじゃないと行かないので、そこで育っているので、いくら彼女たちが頑張ってもやっぱりパパの連れてってるところの方がおいしいっていうことに気付きだして。『ホントにいつもパパ、私たちを一生懸命支えてくれててありがとう、普段からすごいところに連れてってくれてることに気が付いたからホントにありがとう』と(感謝された)」というほほ笑ましいエピソードを披露。

 「かわいらしいなと、よく気付いだぞと」と喜んでいた。

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