鈴木伸之 「サラリーマン金太郎」は憧れ 人気作品映画化で“熱い自分”解放! 俳優生活15周年、新境地開拓
俳優・鈴木伸之(32)が“令和の金太郎”としてスクリーンで大暴れしている。きょう7日公開の主演映画「サラリーマン金太郎 【魁】編」では、これまで高橋克典、永井大が演じてきた元暴走族ヘッドで型破りなサラリーマン・矢島金太郎役を演じている。2010年の俳優デビューから今年で15周年。「ここまで声がかれて、体がボロボロになる作品は今までになかった。大変だったけど貴重な経験をした」。新境地を開拓した鈴木に聞いた。
15周年に成し遂げたいこととして「自分の代表作と胸を張って言える作品に出会いたい」と語っていた鈴木の“運命の一作”がついに完結する。
巨匠・本宮ひろ志氏による漫画「サラリーマン金太郎」は、これまでドラマ、映画、アニメ化されてきた大ヒット作。今回は新・金太郎の誕生を告げる1月公開の「【暁】編」と、金太郎が日本を牛耳る巨大利権に殴り込みをかける「【魁】編」の2部作となっている。破天荒な主人公を銀幕に見事映し出した鈴木は「原作がすごく人気な作品なので、キャラクターを演じるとなって光栄だった」と胸を張る。
モットーは「なるべくいただいた役の準備をすること」。原作や過去の映像作品を見漁り、イメージを膨らませて1カ月に及ぶ撮影に挑んだ。アクションシーンが多いだけに「シーンの半分くらいはケンカでアザを作っているキャラ。撮影中は常に顔にばんそうこうが付いていた」という。金太郎の性格を「ずっと本心」と分析し、「臆することなく、ワーッと発散させてもらった」。自身の奥底に眠る“熱い自分”を解放していった。
自分では持ち合わせていない金太郎の長所にひかれている。「こんなに物が言えたら、これだけ真っすぐに生きられたら、気持ち良いだろうなと思う。尊敬できる所がいっぱいある。僕は人にワーッと言えない性格なので。コンプラだのハラスメントだのとうるさい世の中だけど、金太郎はそんな物を全部吹き飛ばしてくれる男なので、こういう人ももうちょっと欲しいと思わせてくれる感じ」。演技を通し、金太郎が憧れの男になった。
自身がサラリーマンという別の世界線があるとして「サボってそうですね(笑)。金曜と土曜の飲みに行くのを楽しみにしながら、どこまでサボって、どこまでやってます感を出すかに重きを置いちゃうかも。金太郎みたいに真っすぐな男にはなれない」とダメダメな姿を妄想したが、振り返れば、金太郎のようにブレずに進んできた俳優生活15年の軌跡がある。
節目にあたり「15年で何が変わったと聞かれても、何か変わったのかなと思う自分もいる」と首をかしげつつも、「続けていくことの大切さは感じている」としみじみ。
今年の目標は「実」で「15年やってきたので、形になるような作品か、自分の演技かにたどり着きたい。15年は駆け足で来た気がするけど、その中では一個一個の積み重ねだった。15年もそれを大切にしながら、一個一個が実るような1年にしたい」。サラリーマンとしてどんどんのし上がっていく金太郎を“人生の教科書”にし、自分なりの歩幅でサクセスストーリーを描いていく。
◇鈴木伸之(すずき・のぶゆき)1992年10月14日生まれ、神奈川県出身。2010年、「VOCAL BATTLE AUDITION 2」の2次審査で落選するも同8月、第3回劇団EXILEオーディション合格。同12月に舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。23年12月、劇団EXILE脱退。主な出演作にドラマ「お茶にごす。」「バントマン」など。最新の好きな食べ物はハンバーグ、カレー、ギョーザ。血液型AB。身長185センチ。
