平幹二朗さんに最後の別れ 元妻・佐久間良子も涙「ありがとう、お疲れさま」
22日に急逝した俳優・平幹二朗さん(享年82)の通夜が27日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれ、1984年に離婚した元妻で女優の佐久間良子(77)をはじめ、渡辺謙(57)と南果歩(52)夫妻など、芸能関係者ら約500人が参列した。佐久間は「“ありがとう、お疲れさま”と伝えました」と、涙を浮かべながら語った。長男で俳優の平岳大(42)が気丈に喪主を務めた。
佐久間は関係者に案内され、親族席の2列目の一番右、末席に腰を下ろした。式の最中は、息子・岳大が気丈に参列者にあいさつする姿を、じっと見守った。帰り際には、取材に対応。大きく天を仰いだ後、元夫について「よくできた、近くて遠い人でした」と微妙な関係を示唆した。
平さんとは70年に結婚し、74年に岳大ら双子をもうけたが、84年に離婚。2人そろって離婚会見も行った。平さんの男性関係を追求する質問が飛んだ異例の会見で、平さんが求めた握手を佐久間が拒否する場面もあった。
その後は疎遠となったが、2004年に舞台「鹿鳴館」で岳大と親子3人で共演。これが最後の対面となった。
棺の中の平さんと12年ぶりに“対面”した佐久間は「穏やかな、いいお顔でした。これだけの方に見送っていただいて。安らかな気持ちで旅立たれたと思う。“ありがとう、お疲れさま”と伝えました」と、積年の複雑な思いを打ち消すかのように、涙を浮かべて語った。
平さんは1人暮らしで、23日に自宅浴室で倒れているのが見つかった。死因は不詳。シンプルに送り出したいという遺族の思いから、戒名はなし。約3年前に撮影した遺影が飾られ、岳大は棺に手紙を納めたという。岳大は28日の告別式で、親族代表のあいさつに立つ。